ローソン、PBデザイン一新も批判殺到! おしゃれさ先行の新パケをセブン、ファミマと比較してみたら…
#セブンイレブン #コンビニ #ローソン #ファミリーマート
コンビニエンス大手のローソンが今年の春から、プライベートブランド(PB)商品のデザインを一新。デザインオフィスnendoのデザイナー佐藤オオキ氏を起用し、アイコニックなイラストやかわいいフォント、英語や中国語、ハングルでの商品名を掲載するなどしたが、賛否両論が渦巻いている。
ローソンの竹増貞信社長は、新しいデザインについて「さりげない優しいデザインの商品を見ることで、ホッとした気持ちになり、少しでもストレスを抑えた生活を提案・提供していきたい」と趣旨を説明。たしかに全体的にかわいらしい印象に統一され一部では好評な意見があるものの、ネット上ではネガティブな意見が優勢の様子。「デザインに統一感があっても欲しい商品見つけられなければ無意味」といった、辛辣かつ、テクニカルなコメントも飛び交っている。あるプロダクトデザイナーは、これら新デザインについてこう見解を話す。
「イラストはたしかにかわいいんですが、ファミリーマートのPBである『お母さん食堂』のように、パッケージに商品がどーんと載ったシズル感のある写真使いではない。あと、商品名の文字が小さいので、目が悪い人やシニア層には何の商品かわかりづらいですよね。すでに商品の味がわかっている人にはいいかもしれませんが、他社製品と横で並んだときに手にとってもらいづらい可能性はあります」
たしかに、BUSINESS INSIDER JAPAN が6月3日にYahoo!に配信した「ローソン新パッケージに賛否。ステイホームで起きた王者セブンとのコンビニPB戦争」との記事にも、コメントが1500件以上つき、そのほとんどが新商品に対する不満の声となっていた。
では、実際に見比べてみよう。
まず単独でこの味付けのりを見てほしい。
味付けのりは英語でSEASONED SEAWEED という表記が前面に展開。シュールな上に、英語の勉強にもなって一石二鳥だ。
続いて豆腐のパッケージをセブンイレブンのPBと見比べてみよう。
セブンイレブンの方は大豆や豆乳のシズル感満載で、商品名の「濃い絹」も、味の想像を掻き立てるキャッチになっている。一方ローソンの新デザインは、素朴なフォントでTOFUと表記してあり、外国のジャパニーズフード販売店などにありそうなオリエンタルな雰囲気。だが日本語表記は小さく、そもそも豆腐であることが頭に入ってこない。煽りキャッチもなく品名だけで勝負しようとする心意気は買いたいところだが……。
こちらは、セブンイレブンと比較した納豆のデザイン。ローソンのイラストはおそらく大豆なのだろうが、ちょっと虫みたいじゃないだろうか。
加工食品には、使用された原材料がイラスト表記されているが……。
セブンイレブン、ファミリーマートと比較してみて、いかがだろうか? イラストが小さいので、直感的に中身も小さいんじゃないかと疑ってしまわないか?
といったように、たしかに「やりたいことはなんとなくわかるが、理念だけが先行してスベった」感が否めない。前出のプロダクトデザイナーは、次のようにまとめた。
「そもそもコンビニが独自開発した商品は、有名デザイナーとコラボしてもうまくいかないことが多い。以前、セブンイレブンのコーヒーマシンのデザインを、デザイナーの佐藤可士和さんが担当したことがあったんですが、おしゃれになったものの、使い方がまったくわからず結局、テプラなどでそこら中にラベルがはられて無残な姿に。今回も、使用されている食品の品目がイラストで表示されたり、ユーザービリティに配慮したことは理解できるんですが、理念だけが先走ってしまっていて、消費者の購買につながらないと思います。
こうしたデザイン刷新の目的は、売り上げが上がるかどうかが最終目標のはず。ですが、パッケージをおしゃれにしたとして、コンビニで買ってすぐ消費される品を、揃えて保管しておきたい人はいないですよね?」
コンビニでは各社、自社開発商品の競争が激化している中で、ローソンは新たな挑戦に打って出たわけだが、現状は厳しい評価がくだされている様子。
これら商品が、しっかりと売り上げをたてることで、ネガティブな評判を払拭してほしいものだ。
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