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日刊サイゾー トップ > 社会 > 政治・経済  > 小池都知事、音楽家には死亡宣告か

小池都知事が示した“死のロードマップ”、ミュージシャンには事実上の死亡宣告

小池百合子東京都知事

 小池百合子東京都知事が22日、「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」を発表。休業要請緩和の3段階の道筋を示したが、業種によっては営業再開の目処が全く立たないものもあり、関係者から悲鳴が上がっている。

 一部の人々にとって、それはまさに“死のロードマップ”だった。小池都知事が作成した独自のプランは、ステップ0(飲食店は20時まで、イベント自粛など)からステップ3(飲食店は0時まで、イベントは1000人までOKなど)まで、段階的に休業要請を緩和するというもの。ステップの移行は2週間ごとに判断するという。

 ただ、そこで示された業種の選定は非情なものだった。博物館や美術館、体育館やプールはステップ1に、学習塾やショッピングモールはステップ2に、パチンコやゲームセンター、遊園地はステップ3に振り分けられる一方、ライブハウス、接待を伴う飲食店はステップ3でもNG(※5月27日時点)。ステップ3にも漏れた業種については、「今後の国の対処方針などを踏まえて検討していく」としか記されておらず、先行きは極めて不透明だ。音楽誌のライターはいう。

「覚悟はしていましたが、『夏休みにはライブもできるのでは?』という期待は脆くも崩れ去りました。ライブハウスはステップ3からも外れていますから、営業再開は早くとも7月にずれ込むはず。ほとんどのライブハウスは2月前半から休業を余儀なくされていますからほぼ半年間、収入ゼロです。閉店が続出するのは避けられないでしょう。

 ライブハウスはもちろん、ミュージシャンへの影響も甚大です。サブスク(定額配信サービス)が圧倒的に強い海外と比べると、日本はまだまだCDが売れている方ですが、CDの売り上げだけで食べていけるのは、本当にごく一部の超売れっ子だけ。そうでない大半のミュージシャンの生命線はライブです。ライブ会場は東京の一極集中状態ですが、都のロードマップは警戒レベルが極めて高く、『今年いっぱいは都内でのライブは無理』と語るミュージシャンもいます」(音楽誌ライター)

 当初の発表では、スポーツジムやカラオケもステップ3から外れていたが、国が示した指針に基づき、スポーツジムはステップ2に、カラオケはステップ3へと“昇格”した。ロードマップについて小池都知事は「前倒しも可能」と説明しているが、なぜ小池都知事は、ここまで厳しいロードマップを策定する必要があったのか? 大手週刊誌の政治記者はこう読み解く。

「ポイントは、小池都知事が7月に都知事選を控えているということです。彼女流の言い方をすれば、緊急事態宣言解除で“気が緩んだ”ところで感染者数が再び増加に転じれば、都の長として責任を問われかねない。そういった事態を防ぐために、国が示した経済活動再開の目安より遥かに厳しいロードマップを示して、『私が感染拡大をストップさせた』とアピールしたいのでしょう。

 都知事選は告示日が6月18日ですが、これはステップ3の解除や、東京から他県への移動自粛の解消が予想される時期とほぼ重なります。段階的な解除が行われる際は、その度に会見が行われますし、その様子はニュースでも報じられるでしょうから、これほど良い選挙活動はありません」(政治記者)

 ミュージシャンたちは、都庁の前で“怒りのゲリラライブ”を行うしかないのかもしれない。

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最終更新:2020/05/28 13:43
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