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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > トウガラシ名産地の珍なる町おこし
訪問ライター・清水2000の「韓国珍スポ探訪記」VOL.39

トウガラシ名産地の珍なる町おこし「天庄湖つり橋」

あまりにトウガラシすぎる景色

 車はビュンと集落を離れ、山道を爆走。やがて広い駐車場のある整備された公園にたどり着いた。ここは観光スポットとして周知されているようで、ハイキング客の姿もちらほら。入り口の脇には売店が並び、店員のおばちゃんたちがマッコリを飲めとしつこく勧めてくる。それを足早にかわしながら先へ向かった。

天庄湖への入り口
トウガラシすぎる景色

 森の中の散策コースを進むにつれ、やはりトウガラシに関連したオブジェや看板が続々と登場。あまりにトウガラシすぎる景色にいちいち感想すら抱かなくなってきたころ、湖のほとりが見えた。そこには巨大なトウガラシが、つり橋の支柱として堂々とそそり立っていたのだった。

なんなの

 白昼夢のようにたたずむ、2本の巨大なトウガラシ。間にある丸いトウガラシのようなものは、もうひとつの特産品であるクコの実だ。高さは24メートル、大自然の中にまったく溶け込んでいない、ハリボテのような質感がいとおしい。

 その真っ赤なボディの真ん中には、白字で「世界で最も大きいトウガラシ・クコの実」と書かれていた。わざわざ説明してしまうのもキュートだ。

なぜ、トウガラシを橋にする必要があったのか……

 2009年に完成したこのつり橋、長さは207メートルであり、水面の上に設置されたつり橋としては韓国で最も長いと、17年に韓国記録院によって登録されている。歩いてみると、橋は揺れるが水面からは低く、高所恐怖症の私でもまったく怖くない。

 そして、橋を渡りきったところにあるもうひとつの支柱はトウガラシではなかった。青い楕円を3重につなげた、なにやら新興宗教みのあるデザイン。なんだろうと思ったらこれ、町章(最初のガードレール写真を参照のこと)の一部を縦にし、巨大化したものだ。これはこれで狂気を感じさせる。

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