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日刊サイゾー トップ > 社会  > 黒川氏文春砲の裏に産経の社内事情

黒川検事長に文春砲! 「賭けマージャン」リークの裏に、産経新聞の厳しい社内事情か

沈黙する産経新聞社=東京都千代田区

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発令される中、東京高等検察庁の黒川弘務検事長が産経新聞記者宅で、同社記者2人と朝日新聞社員を囲んで賭けマージャンに興じていたと「週刊文春」(5月21日発売号/文藝春秋)が報じた。

 渦中の産経は同日朝刊でも「取材源の秘匿」を盾に、真相をうやむやに……。東京・大手町の同社内には厳しいかん口令が敷かれているが、「文春にリークした“犯人”はだいたい割れている」(同社ベテラン社員)とか。業績悪化によるリストラで「誰も同僚を信じられない」(若手社員)という殺伐とした情勢が、騒動の震源にあるらしい。

 黒川氏と記者たちの賭場と化していたのは、隅田川のほとりにある瀟洒なマンション。所有者である産経A記者について、同僚の一人は「仕事に貪欲な検察担当の超エース」と証言する。中途採用の苦労人で社会部経験が長く、中でも「泣く子も黙る」と同社内では恐れられる大阪社会部での勤務もそつなくこなし、数年前に東京本社・社会部検察担当に召し上げられた。

 A記者の先輩にあたる元司法キャップのB記者も超エース級だといい、「2人とも社会部では珍しく朗らかで、クソがつくほど真面目な性格。先輩からは高く評価され、後輩からも慕われる弊社内ではレアな存在だった。それなのになぜ、2人が刺されなきゃいけないのか?」と、産経若手記者はリークした人物に対し、怒りをあらわにしている。

 関係者によると、今週前半までA記者はランニングアプリの結果を友人限定のFacebookで更新。だが、20日の報道後は「彼のページが消え去っていた」(関係者)といい、ごく最近まで賭けマージャンがつまびらかになることに気づいていなかった様子だったという。文春の記事では「今度の金曜日(5月1日)に、いつもの面子で黒川氏が賭けマージャンをする」との情報を産経関係者が漏らしたとしている。

 同社関係者は「新聞社といえども、コロナ危機でリモートワークになっている。本社内の泊まり勤務もなくなり、社内の情報も広がりにくい。一連の情報を知り得る立場にある人物はかなり限られ、2人に近い人物だ」といい、文春へのリークは会社に特定されることを覚悟した自爆テロにも近い行動だと指摘する。

 産経は業績悪化からリストラを進め、昨年春には自己都合も含めて209人が同社を去った。取材した複数の産経関係者は口々に「こうした社内の厳しい情勢が、平然と記者や会社を追い込むリークにつながったのではないか」と語る。

 一方、黒川氏は周囲に辞職の意向を伝えているといい、21日午後にも処分が公表される見込みだが、政府が特例的に定年延長を決めた同氏の辞任は、安倍政権にとりわけ大きな打撃を与えそうだ。

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最終更新:2020/05/21 15:30
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