小池百合子都知事、再選後の“小池劇場”第一幕は「東京五輪中止」発表か
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5月18日、自民党東京都連が東京都知事選(6月18日公示、7月5日投開票)への候補者擁立を正式に断念したことで、再選がほぼ確定となった小池百合子都知事。実は、小池氏は立候補するともしないとも語っていない。
「これまでも、知事選に関することを聞かれると『都政に集中したい』、18日の件についても『コロナ対策に集中したい』と煙に巻いてきました。最近は、防災用ジャンパーを着て記者会見にのぞんでおり、3・11直後、石原慎太郎都知事がジャンパーを着て出馬会見を行ったこととかぶります。出馬表明は、5月27日から始まる定例会最終日、6月10日まで引っ張る可能性が高いでしょう」(都庁担当記者)
4年前の知事選では自民党都連を「ブラックボックス」、五輪の経費高騰を「1兆(丁)、2兆ってお豆腐屋さんじゃないんだから」、築地市場の移転を「一旦立ち止まる」とバッサリと切り込み、勝利を手にした小池氏だが、今回は危ない橋を渡る必要はない。
「コロナ対策のため、『密』となる演説会は開くことができないので、実質、選挙運動は不可能。一方、現職の強みで、コロナ対策を打ち出すとメディアも取り上げざるをえず、それこそが最高の選挙運動となります」(同前)
これまでのコロナ対策での大判振る舞いが、実質、「公約」を打ち出しているといえる。19日には、5832億円もの補正予算案を発表。都立病院職員への特殊勤務手当、足元の都内の自治体への交付金、中小企業融資といった目の行き届きすぎる「都民ファースト」を実現しているのだ。コロナ対策トータルで実に1兆円規模に及んだ。
だがここで、すっかり抜け落ちているカネがある。東京五輪延期による追加負担金だ。
延期による追加費用は3,000億円にのぼると見られるが、IOC(国際オリンピック委員会)が負担するのはわずか700億円程度。残りは日本側が出さねばならない。
「『開催都市契約』では大会組織委員会と開催都市で払うこととなっていますが、組織委の予備費は270億円。つまり2,000億円ほど東京都が負担する必要がある。これまで都は、『貯金箱』である9,000億円超の『財政調整基金』があったが、コロナ対策で使い切ってしまった」(同前)
無い袖は振れないというわけだが、ではどうするか。ズバリ、五輪中止である。
4年前の『小池劇場』で小池氏は、IOCに盾突いて五輪会場見直しを進めた。IOCはその”仕返し”のごとく2019年10月、マラソン・競歩会場を札幌に移転させるという強硬手段に及んだ。
「煮え湯を飲まされた小池氏のリベンジというわけです。そもそも開催を切望しているのは、IOC、テレビ、広告代理店といった『五輪マネー』にむらがる人たちで、日本国民としての熱も冷めてきた。再選でフリーハンドを得た小池氏は『都民ファースト』を標ぼうして五輪中止をぶち上げ、『女性初の総理』を視野に入れてくる可能性があります」(同)
ただコロナ対策を一歩間違えると、支持墜落もありえるとあって、小池氏は当分安全運転を続けることとなりそうだ。
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