本田圭佑 VS. 武藤嘉紀 Twitter舌戦はなぜ起きた?
#サッカー #本田圭佑
最終学歴が星陵高校のブラジル・ボタフォゴ所属の本田圭佑と、慶應義塾大学卒業のイングランド・ニューカッスル所属の武藤嘉紀がTwitter上で舌戦を繰り広げた。
発端は、本田の「学校の宿題は嫌ならやらんでいいと思う。あのやってない奴があかんみたいな空気が辛すぎる」(原文ママ、以下同)というツイートだ。
これに対し、武藤は「時と場合で宿題の必要性は全く違うからなー。まず、好きで宿題をやる子供ってほぼいないと思う」「一つだけ言えるのは、圭佑くんの発言力でこれを言ってしまうと子供たちは『本田選手がこう言ってるんだから、宿題はやらなくていいんだ』と飲み込む子供が確実に増加するということ。それは非常に危険」と指摘した。
これまで、Twitterで同じ日本代表組から反論されたことがなかった本田は、「俺の極端な意見へは意見はやりやすいやろう?wこれをキッカケに武藤節を今後期待してるよ」と冗談でかわしつつ、「ツイートに関しては俺は逆で、『嫌なら宿題はやらんくていいんや』って考える子が増えてようやく本当の意味での人生の宿題と向き合えるようになる思ってるから、危険どころか良い流れ」と意見は曲げなかった。
これで終わりかと思いきや、「圭佑くんの的を得た極端な意見は好きですよ。けど子供は物事の必要性だったり自己なんてのは、色んな事を経験しながら確立させていくもので、最初から嫌なものしなくていいという考えを植え付けるのは危険だと感じました。まず、大人でも理解できない人生の宿題とやらと子供が向き合うのは厳しいかと」と、さらに反論。
本田も「んー俺らが人生の宿題を理解できないのは、考える力が身に付かない教育を小さい頃から常識として植え付けられてるからなのよね」「『宿題を我慢してやっとけば大人になったときに役に立つから』って言う大人ほど無難な仕事はないし、無責任なことはない」と意見は曲げなかったが、「ツイッターやり始めて3年経つけど、初めて反対される意見に感情的になったかも。全然あかんね。修業します。でも理由は教育が好きなのと、日本が好きなんかなって」と議論に終止符を打った。
なぜ、同じ元日本代表、さらに海外組同士でここまで意見が分かれたのか? 高校サッカー・大学サッカー関係者に訊いた。
「本田の意見は、創業者目線なんですよね。GMOの熊谷正寿社長は勉強が大嫌いで、高校を中退しています。ほかにもオーナー社長の多くは、自分のやりたいことを突き詰めていって、その道で成功している。本田の意見は、そういった経営者の人生を語っている。ホリエモンの意見に似ていませんか? 一方で、武藤は、親目線です。子どもは“今”しか考えない。ゲームをやりたいとなったら、勉強はしない。本田的には、『なら、そのゲームの道を突き詰めれば』なのでしょうが、全員がその道で成功するとは限らない。そのセーフティーネットが学校であり、サラリーマンとして生きる道でもあると、武藤は語っている。2人が交わらないのは当然で、日本的には武藤の意見を支持する人が多いでしょう」
世田谷出身で、父親・祖父とも慶應出身の裕福な家庭で育った武藤。一方で、決して平均的とはいえない家庭で育った本田。彼らの目線が違うのは、育ってきた環境に違いがあるため、当然といえるだろう。
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