日本バーガー界の窓際族!? ドムドムハンバーガー23区内はついに残り1店に
#ファストフード
日本のハンバーガーチェーン業界は、マクドナルドがシェアの約7割を占める圧倒的な一強状態だが、日本で最初にハンバーガーショップを出店したのはドムドムハンバーガー(以下、ドムドム)。ピーク時には全国に約400の店舗があったドムドムだが、いよいよ東京23区から消滅の危機が迫っている。
象のマークでおなじみのドムドムが、東京・町田にハンバーガーショップをオープンしたのは1970年2月のこと。ハンバーガー業界の巨人・マクドナルドとは、開業時から因縁があった。庶民派グルメに詳しいフードライターはいう。
「ドムドムは、マクドナルドとの事業提携が頓挫したダイエーが、“それならば自前で”と始めたハンバーガーチェーンです。ダイエーはその後、ウェンディーズともフランチャイズ契約を結んだため、ドムドムは徐々に勢いを失いましたが、それでもめげずにお好み焼きバーガー、厚焼きたまごバーガー、アジフライバーガー、丸ごとカニバーガー、豚肉とたくわんの『みそたくバーガー』など、独創的すぎるハンバーガーを次々と開発。メニューがどうしても似通ってしまうハンバーガー業界に旋風を吹き続けており、熱烈なドムドムファンは少なくありません」
しかし奮闘も虚しく、現在の店舗数は29。中部地方は残り1店舗、東北や九州は残り2店舗、都内も残り3店舗と寂しい数字になったが、ここにきてさらに悲しいニュースが飛び込んできた。足立区在住の40代ライターがいう。
「私が子どもの頃は、ドムドムがそこら中にあって、私が通っていた中学の最寄り駅のホームにもありました。たまに無性にドムドムが食べたくなるので、自宅がある足立区からわざわざ食べに行っていたのが、赤羽にあるイオンに入っているドムドムでした。しかし、ここも5月いっぱいでイオンが閉店することになり、ドムドムも一緒に閉店することに。これで23区内のドムドムは、練馬区の『マルエツ大泉学園店』のみになってしまいました」
前出のフードライターは、ドムドムの苦しい懐事情を説明する。
「現存するドムドムは、大半が商業施設内に店を構えているタイプなので、売り上げいかんにかかわらず、商業施設と運命を共にすることになります。関東地方で店舗がある場所も、千葉県は茂原と東習志野、神奈川県は上溝(相模原市)、三ツ境(横浜市瀬谷区)、金沢八景(横浜市金沢区)などと、なんともシブい所ばかりで……。そんな中、ある意味で安泰なのが『野田運河プラザ店』(千葉県野田市)でしょうか。こちらは宗教法人の『霊波之光』の本部内にあり、安定した売り上げは見込めそう。撤退の心配はしばらくなさそうです」
最後の砦は宗教施設という現実。なお、同店は信者でなくても利用できるそうだ。
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