空気階段、伝説の「クローゼット」ネタを生んだ “不倫を許せない”水川かたまりのピュアさの正体
#インタビュー #お笑い芸人 #空気階段 #ゾフィー上田 #水川かたまり #お笑いの日
ゾフィー上田がコント師にインタビューし、コントの神髄に迫る「コントに首ったけ」。第2回のゲストは、賞レース・ラジオ・単独で快進撃を続ける空気階段の水川かたまり。名言「お笑いのある世界に産まれてきてよかったです」が見せるピュアな価値観は、コントにも貫かれているのか?(構成/鈴木工)
◇ ◇ ◇
上田 YouTubeにあがってる空気階段のコントは全部見て、インタビューも全部読んできました。今日は僕がかたまり君をインタビューしていくので、どうぞよろしく。
水川 あっ、そういうコンセプトなんですね……。さっきまで一緒に喫茶店いて、コントの話をするような話題をいっさい出さなかったのに。
上田 なるべくコントの話しないようにしてたら、そうなっちゃったんだよ!
――空気階段の存在が、上田さんの目に入ってきたのはいつですか?
上田 忘れもしません。「キングオブコント2018」の準決勝です。もともと面白いとは聞いてたんだけど、ちゃんと見たのは初めてで。それが2日間爆ウケ。
水川 初日が「電車のおじさん」、2日目が「クローゼット」のネタでした。
上田 2日目なんてトップバッターで爆笑でしょ? みんなで「決勝決まったな」って言ってましたよ。かたまりくんも確信してたと思う。
水川 はい。出番のあとにインタビューを受けたので、息を切らしながら「会心です。会心です」って繰り返してました。その後もずっとウキウキして、「決勝で壇上にあがったら何をしゃべろうか」を考えてましたから。
上田 ところが決勝には行けなくて、3日後ぐらいに別のオーディションで会ったんだよね。俺だって落ちて凹んでる状態だったけど喫煙所に行ったら、かたまり君がもっとすごい顔してタバコを吸っていた。「ウケてたよねー!」「はあ」みたいな会話の後、3分ぐらい沈黙があって……。
水川 実は、それは負けたショックじゃないんですよ。準決勝で負けて、酒飲めないのに飲んで大暴れして、部屋をグシャグシャにしてしまったんです。それが原因で、同棲してた彼女にふられたショックが100%です。「キングオブコント」が悔しかったのは1日ぐらいで、目の前の難題で自動的に切り替わりました。
上田 でも本当死にそうな顔していて、「来年もあるじゃん!」とかって軽く声かけようもんなら、「来年生きてるか、分からないでしょ!」とか反論されそうな雰囲気だったんだよ。それで最終的に「死なないで」と声かけました。
水川 そうですね。「決勝いったと思ったら落ちた」というのは立場近いんで、あのときは上田さんに声かけてもらってすごい救われました。
――それまで上田さんは、空気階段に対してどんな印象だったんですか?
上田 宣材写真で顔だけ知ってるときは、雑草魂でここまで来た男たちだなと思ってました。空気階段ってビジュアルがドス黒いじゃないですか。怖いネタも多くて、怖いふたりという認識で、シティ派の真逆というか……。
水川 僕はいまも「尖っている」「とっつきにくそう」と言われます。
上田 でも実際のところ、ふたりともめちゃくちゃピュアだよね。だから空気階段は、”黒いバナナ”(笑)。リンゴやミカンが並んでる中で、一番最初には手を伸ばさないけども、剥いたら白くてめちゃくちゃ甘い。そのギャップ萌えが強いよね。
水川 ギャップ萌え……! 嬉しいです。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事