Twitter社とフリマアプリが野放しにするマルチ商法──ジャニーズ、LDH、歌い手…etc.ファン心理悪用し狙われる子どもたち
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大人だけではなく、子どもの生活にも欠かせないものとなったスマートフォン。
2017年の総務省「通信利用動向調査」によれば、13~19歳のスマートフォン所持率は約80%に上る。子どものインターネット利用率の上昇とともに、その危険性が叫ばれるようになって久しい。10代の携帯電話利用が進んだ2000年代半ばから、「モバゲータウン」や「GREE」などのSNSを舞台にした「未成年出会い系問題」など、社会問題に発展したケースもある。
企業や国もさまざまな対策をとっているが、日進月歩に進化する技術と同様に、犯罪のほうも手を替え品を替えており、後手にならざるを得ないのが現状だ。
筆者はカルチャー方面の取材を生業にしているフリーライターで、SNSでの人気アーティスト情報収集は日課となっている。その過程でTwitter上で気になるハッシュタグを目にすることが増えているのだ。
それはアーティストのファン(を自称するアカウント)が紹介する「副業」だ。業者がファンになりすましているのか、ファンがお金のためにマルチに参加しているのか、現段階で判断はついていない。LDHやジャニーズ所属のグループ、K-POPグループ、声優や歌い手、はたまたYouTuberなどの人気アーティストやクリエイターの名前に「副業」と加えたハッシュタグをツイートするアカウントは、少し検索しただけで大量にヒットする。
そこでは、「未成年でもできる副業紹介します」「リスクなし、未成年OK」「副業登録したら、○○のグッズをプレゼント」「人気アーティストのプライベート情報」「良席を獲得する方法」といった文言が並び、「推しに課金したい(好きなアーティストにお金を使って応援したい)」ファンを誘っているのだ。たとえば、出会い系サイトに登録させポイントを獲得できると誘うなど、この手の低年齢層を狙った「副業」の書き込みは、昔から存在する。正直、「こんなのでひっかかる人はいないだろう」と感じるが、あまりにも数が多いため、今回はその手口を調査してみた。
ナゾの副業アカウントにさっそくコンタクト
調査方法は至ってシンプルだ。こちらも人気アーティストのファンになりすました(規約違反だが……)Twitterアカウントを作成し、副業アカウントに接触を試みることにした。
小~中学生女子から圧倒的な支持を誇る、人気配信者のファンを名乗る副業アカウントにDMを送ったところ、挨拶もそこそこすぐにEvernoteのURLが送られてきた。
副業の具体的な内容には触れていないものの、メルカリやフリマアプリを通して情報商材を販売しているようだ。購入を希望すると、「○○様専用♡」というメルカリの販売ページのURLが送られてくる。なるほど、たしかにこのやりかたであれば、未成年でも親の目の届かないところで、コンビニ決済などで支払いすることも可能だ。筆者に向けた販売ページの他にも、同じフォーマットのページが確認でき、中には「購入済み」のページも散見された。
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