吉村洋文大阪府知事、「コロナ対策」独自の言葉で発信し47都道府県県議からも好評価
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
新潮は、小池都知事が強硬に主張しているように、緊急事態宣言をさらに延ばすことに、異を唱えている。
仕事を失って失業者が増えれば、自殺者も増える。新潮によれば、今年は2月~3月だけで、3138人が自殺したという。自殺者の平均は年間4000人程度で推移していたのだから、コロナの影響であることは間違いないだろう。
感染症に詳しい浜松医療センターの矢野邦夫院長補佐は、宣言の目的はオーバーシュートを防ぐことなのだから、「急激な感染拡大が防げたら解除し、増えてきたらまた発出すればいい。たとえば、2カ月半は休みなしに仕事をして、外食も宴会も構わないことにし、その後2週間はなにもしない」。それを繰り返せばいいと提言する。
オーストラリアやスイスは死者数は日本より多いが、すでに規制を段階的に緩和してきている。
矢野院長補佐がいうように、「今後大事なのは、岡江久美子さんのように重症化する人を、優先的に助ける体制をつくることだ」と、私も思う。その体制ができていない、仕事を失って困窮している人を助けない、それこそがこの国の一番の欠点なのだ。
さて、ニューズウイーク日本版が、「ポストコロナのニッポンを語ろう」という特集を組んでいる。
ざっと読んだ限りでは、日本のコロナ対策が、自粛という、強制力を持たない「お願い」のような形で行われていることに、疑義を突き付ける論者が多いようだ。
だが、その見方はおかしい。いくら緊急事態宣言を出そうと、国民を縛り、違反した人間には罰金を科すというようなことが行われていいはずはない。
日本は中国やロシアではないのだ。それに、この日本的なやり方でさえ、先進国の中では感染者は極めて少ない。
東京や神奈川県の知事が、もっと自粛しろ、湘南へは行くなとガミガミいっても、行くヤツは行く。
それは民主主義国ならどこでも同じだ。
法で規制しなくても、これだけおとなしく家に籠り、テレワークをやっている国民が多いのは、日本人のいい方の特性であろう。
それに比べ、休業を余儀なくされている飲食店や風俗、観光業などへの補償がなかなか進まないのは、この国の政府が「国民に寄り添わない」ことの証明である。
私見だが、安倍政権でなかったら、国民はもっと自分で考え、自ら自粛し、感染をもっと縮小できたと思う。
自粛は5月末までに延びたが、コロナの感染が収まったとしても、コロナショックが経済に与えた悪影響は、史上空前のものになるはずだ。
この特集の中で、野村総合研究所チーフエコノミストのリチャード・クーが、こういっている。
「今回のパンデミックはわずか数週間で各国経済を市場至上主義、人手不足や超低金利の世界から、医療や食料安全保障、大量失業と苦しい資金繰りの世界へとシフトさせてしまった。このショックから世界と日本の経済が立ち直るには、相当な時間が必要だと思われる」
心理的には、第二次世界大戦が終わって、国中が焦土と化した終戦直後のようなものではないか。
目に見えない敵と戦う困難さを嫌というほど味わったが、こうしたことは、地震や台風と同じように、またいつか襲ってくることは間違いない。
そんな虚しさ、無力感が、日本人だけではなく、世界中の人たちの心の底に澱のように残ったのではないか。
勝者はどこにもいない。これほどの恐怖は、一度去ったからといって、急に、人間たちが消費行動に向くということは、考えられない。
これからしばらくは、「内省の時代」が続くのではないか。私はそう思う。
森友学園への国有地売却を巡り、文書改ざんを押し付けられ、そのことを苦にして自殺を遂げた赤木俊夫の妻が、この一連のことに関わっていた安倍首相の妻・昭恵に手紙を出したと、相澤冬樹元NHK記者が、文春で明かしている。
そこにはこう書いたそうだ。
「安倍昭恵様 私は2年前の3月7日に自死した近畿財務局職員赤木俊夫の妻の赤木雅子(これまでは昌子だったが、こちらが本名=筆者注)です。
夫が亡くなってから2年。苦しんでいる私を助けてくださる方々に巡り合い、やっと裁判をする決意ができました。いざ決意をしたものの安倍首相は再調査をすることから逃げておられます。
どうかご主人様に再調査するようお願いしていただけませんか? そして昭恵さんも本当のことをお話ししていただけませんか?
夫や、本当のことを言えず苦しんでいる財務局の方々のことを助けることができるのは、昭恵さんしかいません。
どうかよろしくお願い致します」
昭恵から返事は来ないだろう。だが、雅子の夫の“無念”の思いは伝わり、昭恵の心に何かを残すのではないか。もし彼女に、良心があればだが。
今週の第1位は、バカ殿ではない、年下の女なにうつつを抜かしているバカ芸人のバカバカしくも深刻な新潮の記事に捧げる。
ビートたけしの「保険証詐欺」疑惑である。
簡単に経緯をいうと、たけしを「略奪婚」した若い新妻・横井喜代子(仮名)が、たけしの運転手をやっていた石塚康介の保険証を使って、横井の御用達だった医院から、風邪薬などを出してもらっていたというのである。
その“犯罪”を石塚に命じた当時、横井はまだ結婚してはおらず、保険証は“正妻”がもっていたそうだ。それがために、必要な時は石塚に命じて正妻から保険証をもらってきていたというのだ。
それが嫌で横井は、石塚の保険証を使うことで、たけしの薬を手に入れていたというのである。
新潮が、横井から石塚に渡された医院からの領収書を精査すると、45回にもなったそうだ。
この行為は、厚労省国民健康保険課によれば、第65条に基づき、不正な保険給付を受けた場合は、おカネを返還することはもちろん、保険証のなりすまし使用は刑法の詐欺罪が適用されるという。
横井という女性がたけしの妻になったことで、たけしをいいように振り回し、側近だった軍団の連中も離れて行っていると、週刊誌で何度も報じられている。不思議なのは、虎の威を借りているとしても、それほどの女性をなぜ実名&顔写真入りで報じないのだろうか。
そ れに、私の場合は、カミさんと私の国民健康保険証は各々がもっている。たけしの場合、なぜ、彼の保険証を妻(当時)がもっていたのだろう。保険証の種類が違うのだろうか。
院長は石塚の保険証と知っていて、しかも、一度も石塚の診察さえせずに、薬を渡すという“犯罪”に手を貸したのだろう。
このことは、自分の手下である軍団とのゴタゴタ騒ぎなどではない。保険証の不正使用という犯罪を構成するかもしれない重大な告発である。「ごめん」で済む話ではない。逃げるなたけし!(文中敬称略)
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