乱発する「二郎インスパイア系」商品、迷えるジロリアンは”麺”で選べ!? 5000食以上すすったカップ麺ライター激推し3選
#ラーメン #カップ麺 #二郎 #カップ麺一行3昧
アブラ・ニンニクマシマシでお馴染みの「ラーメン二郎」(東京・三田)の味を再現した、いわゆる「二郎インスパイア系」のラーメンは、家系ラーメンと並ぶラーメン業界の大潮流となっています。その波はカップ麺やチルド商品業界にも及んでおり、スーパーやコンビニには二郎を巧みに再現した商品が数多く並んでいます。
外出自粛で、二郎欠乏症に陥っている二郎ファンも多いかもしれませんが、このGWは自宅で二郎の味を楽しむのもオツかも知れません。さっそくご紹介していきましょう。
デンジャーカラーが超刺激的! 「豚ラ王」368円(税別)
ひとつめは、日清食品から2020年1月に発売された「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」368円(税別)。二郎とは明示されていないものの、「豚」、そして「ヤサイ、アブラ、ニンニク」という二郎のラーメンの特徴を踏まえており、二郎インスパイア丸出しの商品です。
ラーメン二郎は黄色地に黒い文字の看板がお馴染みですが、それに倣ってか「豚ラ王」のパッケージも黄と黒。二郎よりもかなり鮮烈な色合いなので、二郎カラーと言うより危険物を示すデンジャーカラーっぽい感じがします。
内容量:139g(めん80g) エネルギー:504kcal たん白質:13.4g 脂質:19.3g 炭水化物:69.1g 食塩相当量:7.5g(めん・かやく:2.8g スープ:4.7g) ビタミンB1:0.29mg ビタミンB2:0.29mg カルシウム:235mg
濃いめの豚骨醤油味のスープに、ラーメン二郎の特徴であるニンニクとアブラ(背脂)が、どちらもカップ麺ではあまり見たことのないレベルで大量に入っています。特にニンニクは凄まじく、辛味すら感じるキレッキレの切れ味はまさに危険物。同じくデンジャーカラーの激昂ラージャンがワンパンチでハンターの命をかっさらっていくように、油断すると強烈なニンニクによって食べながらにして卒倒してしまいます。
ニンニクに加え、ペースト状のレトルトの背脂が大量に入っていてアブラだらけ、さらにはキャベツもたくさん入っていて、これでもかと二郎インスパイアしています。山盛りのもやしがないのはちょっと残念ですが、ニンニクとアブラの強烈パンチのスープを、噛み応えの強い極太のノンフライ麺で食べる力強さは、すでにカップ麺の枠を超え、「豚ラ王」という新たな一杯を体現していました。
お店以外でここまで凄まじい二郎インスパイアは初めて。通常の「ラ王」シリーズに比べると少し値段はお高めですが、細かいことはどうでもよくなるほどのパワーです。
二郎食いたきゃコンビニへGO!? 「とみ田監修 ワシワシ食べる豚ラーメン」594円(税別)
続いては、セブンイレブンのチルド麺「中華蕎麦とみ田監修 ワシワシ食べる豚ラーメン」594円(税別)。千葉・松戸のつけ麺の名店「中華蕎麦 とみ田」監修による二郎インスパイア商品なのですが、そのままレンジに入れて温めるだけで食べられるという、カップ麺以上にお手軽調理となっています。
内容量:677g(めん200g) エネルギー:822kcal たん白質:38.8g 脂質:38.8g 炭水化物:83.0g (糖質:76.2g 食物繊維:6.8g)食塩相当量:8.3g(製造地域により数値は異なる)
まず驚くのが重量感。麺量200gは他のコンビニチェーンの商品を含めてもかなり多く、さらにキャベツやもやしが大量に乗っていて、迫力がすごいことになっています。大量の野菜と太縮れチルド麺も食べ応えはバツグン。同じ価格帯のコンビニ弁当に比べても、お腹にズッシリきます。
さらに「ニンニクアブラ玉」と名付けられた、粒状のニンニクと背脂を豚脂で固めたような、悟空の元気玉とも張り合えそうなパワーあふれる塊が入っています。加熱することで豚脂部分がスープに溶け出し、残りのニンニクと背脂で二郎らしさを再現。二郎インスパイアとして十分な力強さを見せつけてくれるこの商品、立派なご馳走といえるでしょう。
ちなみに近年では、「とみ田」をはじめ、東京・新小岩の人気店「麺屋一燈」など、本来は二郎系ではないはずの名店が二郎インスパイアの専門店を構えていたりもしていて、もはやラーメン業界は二郎を中心に回っている感がとても強いです。
クレイジーな豚は何者? 「豚園 背脂醤油豚ニンニク」368円(税別)
最後にご紹介するのは、日清食品から2020年3月に発売された箱入りラーメン「豚園 背脂醤油豚ニンニク」368円(税別)。チャーシューや背脂、ニンニクなど具があらかじめ入っていて、袋麺と同じように鍋で調理するタイプの商品です。自分で用意するのはもやし一袋だけ、それもレンチンして乗せればいいという手軽さですが、ちょっぴり自炊した気分を味わえるのも魅力かも知れません。
こちらも「豚ラ王」と同じように、黄×黒のパッケージカラーですが、中央に描かれている豚のキャラクターからは狂気を感じます。「豚園」とは一体、何者なのでしょうか。
豚骨ベースのキレのある醤油味ですが、先にご紹介した2商品に比べると、スープに感じられて然るべき豚骨の力強さがちょっと弱めでしょうか。
そこに合わせる麺は、「豚ラ王」がノンフライ麺、「とみ田監修豚ラーメン」がチルド麺なのに対し、「豚園」は油揚げ麺で、見事に三者三様となっています。太くてつるみと弾力があり、ノンフライ麺の食感と見紛うレベル。麺量は90gで、一般的なカップ麺の大盛サイズと同じ量です。
上の写真のように、背脂はペースト状のレトルトで、「豚ラ王」に負けない量が入っています。アブラがたくさんスープに溶け込むことで、スープにこってりまったりした味を加えていました。
ちなみにニンニクもペースト状のものが入っていますが、そこまでのキレやパワーはなく、二郎インスパイアとしてはそれほど主張してこない印象でした。物足りないと感じたら、自分でチューブニンニクとかを入れても良いかもしれません。
総括!
二郎インスパイアのいずれも力強い3品を食べ比べてみると、スープに滲み出るニンニク、アブラの濃淡はまちまち。なかでも「豚ラ王」のニンニクと背脂の威力は凄まじく、カップ麺の概念すら揺るがしかねないインパクトがありました。
そしてもう一点、違いが如実に現れているのが麺の製法です。スープだけでなく、麺にも細心の注意を払って食べ比べてみるのも、ツウな味わい方ではないでしょうか。
スーパーやコンビニをハシゴして探し回ったりせずに、もし見つけたらラッキーくらいの気持ちで、のんびりと自宅二郎ライフを楽しんでもらえればと思います。
※次回は、一歩も外に出ずに食べられる!「東京の名店再現系カップ麺」をご紹介します。
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