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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 阿佐ヶ谷姉妹はリモートでも通常営業
テレビウォッチャー飲用テレビの「テレビ日記」

リモート出演でも通常営業の阿佐ヶ谷姉妹とデヴィ夫人

明石家さんま「3密っていうのは、俺が一番大好きな分野なんでね。一番好きなものを奪われてる」

 リモート出演などのコロナ対策がとられた番組が増えることで、これまでのバラエティ番組の作り方も変わる。そんな言説を目にするようになった。多くの芸能人をひな壇に並べて、司会者がトークを振っていく。あるいは、たくさんの出演者が集められ、次々とクイズに答えていく。そういったよくあるバラエティ番組は、しばらくなかなかできないだろう、という話だ。

 そんな中、この人の番組もついに、リモート収録などコロナ対策が取られたものが放送され始めた。ひな壇タイプのバラエティ番組を象徴する芸人、明石家さんまだ。

 たとえば、26日の『明石家さんまの転職DE天職』(日本テレビ系)。対人距離が確保されたスタジオに、出演者はさんまとアンジャッシュ・渡部だけ。もう1人の出演者、菅田将暉は別室からリモート出演だ。3密のうち少なくとも密集と密接が回避されていることがわかるそんな番組の冒頭、さんまはこう言った。

「3密っていうのは、俺が一番大好きな分野なんでね。一番好きなものを奪われてる」

 2日の『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)では、出演者はさんま1人のみ。特別に組み立てられた1人用のセットで、これまでの放送を振り返る特別版が放送された。

 29日の『ホンマでっか!?TV』(同)では、スタジオの出演者はさんまの他に心理学者の植木理恵のみ。加藤綾子やブラックマヨネーズの2人などレギュラー陣、他の専門家の人たちはすべてリモート出演だった。

 で、この番組でさんまは10人のリモート出演者とスタジオの植木、計11人を相手にいわばひな壇的な回しをしていたのだけれど、なんだか普通に成立してしまっていていた。

 もちろん、以前の番組の感じ、出演者がめいめいに話し始めてゴチャゴチャする感じがなくなり、そういう意味では変化している。ただ、音が飛んだりといったアクシデントを笑いに変える場面などもあった。ゴチャゴチャしてないところに、好感を持つ視聴者もいるかもしれない。エンディングでさんまは振り返る。

「これもありやね」

 すでに4月中ごろから、電話での出演者のやりとりをLINE風の画面で演出した『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)や、複数の芸人が自宅からネタを披露する様子に有吉がツッコミを入れていく企画を放送した『有吉の壁』(同)など、それなりの人数の出演者が番組MCを中心にリモートでつながるバラエティが、いくつか出てきている。スタジオに物理的に集まるひな壇が成立しなくても、リモートひな壇的なものは成立してくるのかもしれない。

 最後に、リモート出演に関してもうひとつ。2日の『土曜はナニする!?』(フジテレビ系)にデヴィ夫人が自宅からリモート出演。おすすめの掃除道具を体験するというコーナーで、ハンディ掃除機を手にこう語った。

「犬が10匹いますでしょ。ですから毛がたくさん散るんですよ。これでスーッてやったらいいですね。これはお手伝いさん大喜びだわ」

 24日の調理グッズ紹介の企画でもデヴィ夫人は「料理はしないです。でも、フォアグラのソテーぐらいは作れます」と語っていたけれど、多くの番組で芸能人の自宅での過ごし方が話題になる中、お手伝いさんだったりフォアグラだったり、「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」的な自宅ライフのさりげなくも大胆な匂わせは、さすがである。

 阿佐ヶ谷姉妹も変わらないけれど、こちらもこちらで変わらない。見たいかどうかは、また別の話だろうけど。

飲用てれび(テレビウォッチャー)

関西在住のテレビウォッチャー。

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いんようてれび

最終更新:2021/09/21 10:37
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