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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『家つい』緊急事態宣言後の生活
テレ東のリモート番組は一味違う!? 

『家、ついて行ってイイですか?』緊急事態宣言後、人々の生活はどうなった?

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、各局がドラマの再放送やバラエティの総集編で急場をしのいでいる。そんな中、柔軟な対応を見せたのはテレビ東京だ。そして、同局の姿勢が如実に表れたのが4月22日放送『家、ついて行ってイイですか?』だった。

 いつもは一般のご家庭をスタジオ代わりにし、MC陣が進行する形だった同番組。しかし今回は、司会のおぎやはぎ・矢作兼、ビビる大木、ゲストのゆきぽよが自宅からリモート出演するという形に変更された。しかも、この日のテーマは「緊急事態宣言で人生激変した人SP」である。

睡眠時間を削るほどの長距離通勤が、テレワークで寝られるように

 1人目は、横浜から茨城まで通勤で往復7時間半をかける59歳の男性だった。持ち家だという彼のマンションに到着すると、見事にゴミ屋敷だ。いい家なのにもったいないが、時間がなさすぎて片付けられないのだろう。何せ、通勤に時間をとられて、毎日の睡眠は2時間強とのことだ。

「休日(に掃除を)やろうかなと思っても睡眠欲に勝てないですね(苦笑)」

 59歳にしては老けて見えるが、それは寝ていないのが理由かもしれない。

 現在、この男性は経済産業省の外郭団体に勤務しているという。

「ポストに限りがあるんで、本省には長くはとどまれないんです。業務命令ですから(苦笑)」

 彼の写真アルバムを見ると、通産省でバリバリ働いていた若き日の姿が収められていた。見るからに表情はイケイケで、時代の空気が伝わってくる。

「バブル時代ですよ。もう、日本の絶頂期。給料の上がり方が半端じゃなかったですね。給料が上がっていくので、“24時間働けます宣言”して夜中の3時くらいまで平均的に働いてたんで(笑)。始発で帰って、着替えて、1時間くらい寝て、朝9時半には出勤すると。楽しかったです、メチャクチャ楽しかったです。周りからチヤホヤされて、われわれの仕事で国が回ってるかと思うと、ヒーローになった気分でしたね。それが人生の最高の頂点でした」

 忙しくても、見返りがちゃんとある時代だったのだ。

 それらの写真に混じって、アルバムには国家公務員試験の合格通知も挟んである。

「昔で言う国家三種ですね。ノンキャリです。この合格通知を受けた段階で大学を中途退学しました。親を楽させてあげたいという気持ちで」 

 現在、彼が勤務しているのは産業技術総合研究所、いわゆる産総研だ。ノンキャリアの叩き上げにしては、かなりのエリートなのでは?

「(今の給料は)手取りで30万円ちょっとくらいです。……ハハハハハ」

「辞令1枚の重さですよね。“ここに行きなさい”と言われて。人生3つの坂があって、いわゆる“まさか”ですよ。耐え難きを耐え、忍び難きを忍び。“苦あれば楽あり”というのはあるんじゃないかなと、それを信じて」

 給料の額に驚いた。そんなものなのか!? ノンキャリの公務員とは、こうも雑に扱われるのかと。

 彼の家について行ったのは1月29日だった。緊急事態宣言が出た後、男性の近況はどうなっているのだろう? 番組は男性にカメラを送り、リモート取材を敢行する。

「テレワークに切り替わって、全然楽ですね。通勤7時間半がなくなって、睡眠時間を3倍はとれるようになりました。2時間だったのが、6時間は確実に寝ています」

 カメラに映る男性は、見るからに顔色と肌ツヤが良くなっている。コロナは憎いが、テレワークで彼が寝られるようになったのはよかった。自粛が解けたら7時間半通勤を再開できるか? と心配になってしまうが、テレワークで滞りがないのなら、収束後もこのままでいいはずである。効率の悪い働き方は見直すべきだ。

 ただ1点、男性の仕事風景を見ると、タイピングを指1本で行っていたのが気になった。いくらなんでも遅すぎる。このパソコン操作でテレワークか……。

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