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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > サイバー藤田社長のワンマンぶり

NHK『100カメ』AbemaTV企画をバシバシ却下する藤田晋社長のワンマンぶりをのぞき見!

 4月13日に『【ストーリーズ】のぞき見ドキュメント 100カメ』(NHK総合)が放送された。 

 ひとつの“場”に100台の固定カメラを設置し、人間の生態を観察するのがコンセプトのこの番組。今まで「週刊少年ジャンプ」編集部、株式会社ZOZOのデザイン部、Twitter Japanなどに密着してきたが、今回のぞき見したのはインターネットテレビ局・AbemaTVの内部である。

藤田社長がAbemaスタッフの企画を却下しまくる

 最初にのぞき見するのは、渋谷にそびえ立つAbema Towersの内部。社内で展開されるスタッフ同士の会話を聞くと、それだけで社風がわかるのが面白い。率直に言うと、チャラいのだ。ひげ脱毛の予約を入れ楽しみにしている男性スタッフがいれば、5秒ごとに手鏡で自分の顔をチェックする女性スタッフもいる。平均年齢はかなり低めで、ベテランプロデューサーが資料として持参した「an・an」(マガジンハウス)を本人がいない隙に勝手に持っていき、別の同僚に無断で又貸しする若者(プロジェクトマネージャー)もいたりする。縦関係は重視されず、私物=みんなのものという価値観が横行しているようだ。AbemaTVが手掛ける番組には恋愛リアリティショーがかなり多い。だからこそスタッフが若いのだろうし、だからこそこういう社風になったのだろう。

 AbemaTVでは、直接社長に企画をプレゼンする会議が定期的にある。なんと、2週に1度というハイペースで行われているらしい。題して「トンガリスト会議」。尖った企画以外は斬り捨てられるからこそのネーミングである。

 同社の社長といえば、誰? 言わずと知れた、サイバーエージェントの藤田晋氏だ。まずは、現在9つの番組を担当するベテランプロデューサー(さっき若手に「an・an」を取られたP)が藤田社長にプレゼンした。

ベテランP「『世界地下遺産』。ドキュメンタリー系で、世界の危ないとこだったり、ファーベラ(ブラジル貧困街)とかスラムとかマンホールタウンに行きつつ、それをめっちゃきれいなカメラで(映像に)残していくっていう」

藤田「こういうのってさあ、主体的に関わるより、撮れちゃったときに買うほうがいいような気がする」

ベテランP「わかりました……」

 テレビや映像に関して素人の藤田社長に、凡庸なアイデアを斬り捨てられたベテランP。確かに、『クレイジージャーニー』(TBS系)や『ハイパー ハードボイルド グルメリポート』(テレビ東京系)等でその手の映像は頻繁に見ているし、自社で撮るより買ったほうが手っ取り早いという判断は納得だ。それに、手あかがついた企画にも思える。でも、めげない。このPは、ほかにも企画を用意してきていた。

ベテランP「『ジョブアイランド』。島系のきれいなリアリティショーって鉄板であると思うんですけど、それのひとつです」

藤田「一貫性が足りない」

 やっぱり、AbemaTVって恋愛リアリティショーが多いんだな……。事実、それらの番組が視聴者数を伸ばしているから、そっちの方向へ進みがちなのだろう。

 続いて、高校生の恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。』を担当する26歳の最年少女性Pに順番が回ってきた。

最年少P「いま、高校生が全員携帯に入れていると言われているZenly (GPSアプリ)を使った、最先端の大規模鬼ごっこです」

藤田「……ちょっと早いかな」

 流行に最速で飛びつくことが正義と思いきや、視聴者側に受け入れる土壌ができていないと判断した藤田社長。だから、「早い」という理由で企画は却下された。

 どうやら、トンガリスト会議では、ほとんどの企画が撃沈しているようだ。こうなると、逆にどんな企画にGOが出るのか知りたくなってくる。というか、テレビ制作を経験していない藤田社長の一言で、すべてのアリ/ナシが決まっていくのか……。

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