新型コロナ禍で苦境に陥るスポーツニュース番組で「独り勝ち」の競技とは?
#スポーツ #新型コロナウイルス
新型コロナ禍が猛威を振るい、日に日に隅っこへと追いやられているのがスポーツニュース。大会や試合の中止や延期に留まらず、トレーニングさえも憚られるような状況になり、報じるネタがなくなる中、普段は扱いが小さい競技が俄然存在感を示している。
東京五輪という一大ビッグイベントが予定されていた2020年は、世紀のスポーツイヤーになるはずだった。大手マスコミ各社は五輪に向けて体制を整え、人員と経費を大量に投入する予定だったが、御存知のように五輪の延期が決まり、それ以外のスポーツもほぼすべてストップ。質量ともに圧倒的な取材力を誇るNHKの週末のスポーツニュース『サンデースポーツ』『サタデースポーツ』も例外ではない。
「放送時間はどんどん短くなり、報じられるニュースもコロナ関係ばかり。ある時期までは、東京五輪やパラリンピックの話題で時間を稼いでいましたが、延期が正式決定したことで、すっかりその話題も消えました。最近では、途中で体操の時間を挟んだり、アスリートのSNSの更新状況を紹介したりと、苦しい番組作りを強いられています」(スポーツ番組関係者)
現場スタッフにしてみれば、20年は話題の中心にいるはずだったのに、にわかに閑職へと追いやられた形。それでも尺を埋めなければいけない状況下で開催を続けているのが競馬だ。男性週刊誌のレース担当記者が言う。
「新型コロナウイルス感染拡大が本格的に危惧され始めた時期に、いち早く無観客開催を決めたのが競馬です。ファンからは当初、『(無観客は)予想に影響する』『パドックが見られない』といった不満の声が上がり、騎手からも『寂しい』『馬の気合が乗らない』という声が寄せられましたが、売上は通常開催時の8割ほどをキープしています。結論から言えば、早い決断は正解でしたね。
スポーツニュースでは、唯一開催されている競馬の扱いが大きくなり、先週日曜日のNHKのスポーツニュースもトップは桜花賞でした。この他のチャンネルのスポーツニュースでも、藤田菜七子騎手やフランス人美人騎手のミカエル・ミシェルの話題、普段はまずピックアップされない地方競馬などが取り上げられており、桜花賞の予想に時間を割いた番組もありました。競馬も取材はほとんど出来ませんが、現在映像を提供できるのは競馬ぐらいですから、重宝される状況はしばらく続きそうです」
競馬界は今週末に皐月賞、5月には天皇賞、オークス、ダービーなど、ビッグレースが目白押し。外に出られない週末は、馬券検討で時間を潰すのが一番かもしれない。
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