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日刊サイゾー トップ > 社会  > 外出自粛、DV加害者になる危険も
「モラハラのトリセツ」第8回

外出自粛でDVや虐待増加の恐れも……「DV加害者」にならないためにやるべきことは?

DVやモラハラを引き起こす原因は「ため込まれた怒り」

 さて、DVが起きる原因として、加害者の認知や価値観、男女間の偏見……などの原因はこれまで多く指摘されてきましたが、そのさらに根源には「加害者の内での感情の沸騰(=情動)」があり、加害者にならないため、または加害をやめるには、加害が起きる際の情動にフォーカスすることが重要です。

 コロナ禍でDVやモラハラを起こしてしまう直接的なトリガーとなる感情のほとんどは、「ため込まれた怒り」でしょう。

 しかし、だからといって「怒りを我慢しろ」というのは得策ではなく、むしろ危険です。怒りは我慢すると蓄積され、いつかは爆発してしまいます。また、危険を増大させることにもつながります。そのため、怒りのメカニズムにフォーカスする必要があります。

「怒り」にはいろいろな原因がありますが、実はそれ単体でゼロから湧き起こるものではありません。必ず原因となる別の感情があり、それを一次感情といいます。例えば「怖い」という感情が湧き起こり、それを自分で抱えきれなくなった時、自分が押しつぶされてしまうことを防ぐために、「怖い」を「怒り」に変化させ、目の前の脅威に対して攻撃や威嚇して自分を守るのです。これが、怒りのメカニズムです。

 怒りの一次感情はほかにも「苦しい」「寂しい」「虚しい」「悔しい」などがあり、そのほとんどは「不安」を伴うマイナスのものとなります。

 そして、どれだけの量の一次感情を抱え込むと怒りに変化するかについては個人差がありますが、その時その人の「心の余裕」の量で決まってきます。

 余裕がなくなると不安を伴う感情を抱えきれなくなり、パートナーや子どもとのちょっとしたコミュニケーションが引き金で刺激され、怒りに転ずる――。それがDVやモラハラ・虐待のもととなってしまうのです。

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