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『フリースタイルダンジョン』レビュー

『フリースタイルダンジョン』3代目モンスターは強すぎ? 観客を味方につけたFORKが5連勝!

チャレンジャーのスタイルに共感し、やりたくてウズウズするID

 続いてのチャレンジャーは、2MCラップユニット「Buzz Brats」(ばずぶらっつ)として活動中のbunTes(ばんてす)。約1年前にもダンジョンに出場した彼だが、そのときは崇勲にクリティカルで敗退した。つまり、1年越しのリベンジなのだ。bunTesのようなフロウ型ラッパーはダンジョンで活躍しにくい傾向にあるが、果たして今回はどうなる……?

 そんなチャレンジャーを迎え撃つモンスターはJUMBO MAATCH(じゃんぼ・まーち)である。戦前の煽りVTRで、bunTesはJUMBOをこう評していた。

「ラバダブが主体だと思うんで、アンサー力はフリースタイルやってる人たちより足りない部分があると思っている。こっちのほうに勝ちが傾くと思いますね」(bunTes)

 1ラウンド目は8小節×2のLOWに決定した。いざバトルが始まると、どうもJUMBOの調子が悪そうだ。以前より「LOWが苦手」と公言するJUMBOであるが、やはりビートにうまく乗れていない。ピッチが悪く聴こえてしまう。一方、bunTesのビートの乗り方はバッチリ。特に、カッコ良かったのは以下だ。

「戦闘モード 論より証拠
性懲りもなく また来たぜ
bunTes
kick verse turn Let‘s get right」

 モンスタールームを見ると、特にIDが乗りまくっている。bunTesの音嵌めを聴き、ニコニコしながら無邪気にアガっているのだ。しかも、小さく「うめぇ」とつぶやいてるし。自分と同じフロウ型ラッパーの登場にウズウズしているように見えた。IDは明らかにbunTesに好感を持っている。

 さらに、bunTesは対話しないJUMBOのスタイルを攻撃しに行った。

「コピー&ペーストでお前は成り上がってきたタイプ」
「俺用 俺じゃなくても言えること」

 普通にこれはパンチラインだと思う。戦前にbunTesが指摘した「アンサー力が足りない」というJUMBOの弱点が、バトルにそのまま出てしまっているのだ。

 2ラウンド目もJUMBOの不調は続く。年齢には勝てなかったか、スタミナ切れを起こしたようにも見えた。

JUMBO 「相手の君 これから下り坂」

bunTes 「人生は下り坂が多いからな
     俺はそれは慣れてるぜ
     下り坂でも歌い足らん
     お前とは違うんだよ スタミナが」

 体力を消耗してグダグダになったJUMBOから「下り坂」と言われたbunTesはその言葉を逆利用、「お前とはスタミナが違う」というdisで返してみせた。落とし方がイチイチ強烈である。

 最後のバースのbunTesは特に辛辣だ。

「ザコじゃね? JUMBO MAATCHさん
ちょっと期待してたのに
噛み応えがない やり応えがない」

 この時点でどこか諦め気味の表情のJUMBO。内心、負けを認めているようだ。

 結果は、2-0でbunTesの勝利! 前回(vs MAKA)はあんなに強かったJUMBOも、苦手なタイプにはイマイチのようだ。やはり、バトルの経験をもう少し積む必要があるか? 一方のbunTesは、崇勲と戦った前回とは別人のよう。JUMBOは素直に勝者を称えた。

「いい感じで、若さのあふれるいいライムでした。今日は負けました」(JUMBO)

 ということで、1人抜きに成功したbunTes。次回放送では2人目と対戦する。立ちはだかるモンスターは、なんとID! 無理もない。bunTesのラップを見ながら、IDはずっとバトルしたそうな顔をしていたからな……。

 スタイルが似た2人によるフロウ合戦は期待大。実は、IDもかなり勝率のいいモンスターである。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2020/03/31 16:00
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