『水曜日のダウンタウン』が仕掛けた不思議なテレビ体験
#ダウンタウン #浜田雅功 #水曜日のダウンタウン #テレビ日記
テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(3月22~28日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。
「この番組は2月8日に収録したものです」
不思議なテレビ体験だった。25日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)は、画面左上に次のようなテロップが出て始まった。
「この番組は2月8日に収録したものです」
見ていた私は、最初、新型コロナウイルスの関係だろうかと思った。この日の『水曜日のダウンタウン』には観客がいたけれど、少しずつ無観客の番組も増えている。批判を避けるために、収録日を明示したのだろうか? そう思った。
しかし、そんな対応をしている番組はほかにない。なぜ『水曜日のダウンタウン』だけが? 疑問は残った。
疑問をよそに、番組はいつものように進行していく。この日最初のプレゼンターはチョコレートプラネット。松本人志とゲストが2人を迎え入れる。
今回最初に検証する説は、「下層YouTuber地獄説 第2弾」。4年半ほど前に扱われた説の追加検証だ。以前に比べると人数も増えたYouTuber。しかし、誰もが人気者になれるわけではない。動画の再生回数がほとんど伸びないケースも多い。いわば“下層”に位置する彼ら・彼女らの動画は面白いのだろうか? それとも”地獄”なのだろうか? そんな、例によって悪意てんこ盛りの説である。
だが、このあたりから、番組の雰囲気が通常と違うことに気づき始める。不思議な画角で切り取られた画面。流れないオープニングのタイトル映像。いつもは浜田雅功が「下層YouTuber地獄説、第2弾ー!」という具合に高らかに読み上げる説のタイトルを、ナレーターの服部潤がしっとりと読んでいる。
そう、浜田がいない。浜田の声も姿も、テレビ画面から一切消されている。番組冒頭には収録日のテロップ。こうなると当然、次のような結論に達する。
浜田に何かあったのではないか?
もちろん、一筋縄ではいかないこの番組。これもまた何かの説に関係しているのかもしれない。しかし、確証もない。昨年は、一連の吉本興業をめぐる騒動や、薬物関連疑惑での逮捕などで、収録にいたはずの出演者が編集でいないことになっている番組をたくさん目にした。そんなときはいつも、「この番組は○月○日に収録したものです」というテロップが番組冒頭に出ていた。
新型コロナ関連なのか? “説”なのか? それとも、考えたくないことだが、浜田が何か不祥事を起こしてしまったのか――? さまざまな可能性を残しながら、番組はそのまま進行していった。画面には“下層YouTuber”が展開する”地獄”が、次々に映し出されていった。しかし、そこに顔をしかめながらツッコむ男の姿はなかった。
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