磯村勇斗、NHKでゾンビ愛を大放出! 芸能界の“ゾンビ担当”になるか?
#磯村勇斗 #Eテレ
趣味を仕事に直結させる――。それは、昨今の芸能人の生き方のひとつだ。しかし、そこには高いハードルがある。「お前は本当にそれを好きなのか?」「たいした知識持っていないくせに……」テレビの向こう側からは愛好家から厳しい目が飛びがちである。同好の士のはずなのに、仲間意識ではなく値踏みの対象になるのがしんどい。
でも、そのハードルを乗り越えたならばもう盤石。大相撲を解説するデーモン閣下や高層ビルについてコメントする半田健人らの見識を疑う人は、今さらいないだろう。
3月26日に放送された『B面ベイビー!』(Eテレ)にゲスト出演したのは、俳優の磯村勇斗。まだ世間が知らないゲストの“本当に大好きなもの”、つまりB面を熱く語り合うのがこの番組の趣旨である。磯村を迎えたこの日のテーマは、題して「磯村勇斗が語りたい“ゾンビ”の話」だった。
ゾンビを語る磯村勇斗が恍惚の表情に
何を語るのか? と尋ねられ、「ゾンビ」と答えた瞬間の磯村の表情が印象的だった。まるで、ずっとたまっていた宿便をやっと放出したかのような快感がオープニングで早くも出てしまっているのだ。今までインタビュー等でゾンビ愛を語る機会はあったものの、番組を丸々使ってゾンビを語り尽くす今日という日は、また格別のはず。だからこそ、恍惚とした磯村の内面が窺えた。
実は、もうひとつの趣味「サウナ」がテーマの冠番組『サウナーーーズ ~磯村勇斗とサウナを愛する男たち~』(WOWOW)を磯村は3月よりスタートさせている。でも、ゾンビを語れるシチュエーションはサウナよりはるかに希少。ひそかにウズウズしていたのかもしれない。
番組の掘り下げ方もよかった。ゾンビ初心者に目配りしつつ、ディープな話もしっかり押さえる。キメの細かい構成だった。
ちなみに、ゾンビが初めてスクリーンに登場したのは1932年公開の映画『ホワイト・ゾンビ』だ。当時のゾンビは、今とは少しイメージが違った。工場で単純作業を強いられる意思を持たない存在だったのだ。だから、人を襲わない。その後、“現代ゾンビ映画の父”ジョージ・A・ロメロが手掛けた68年公開『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』に端を発する“ロメロ・ゾンビ3部作”が、ゾンビの奴隷的イメージを一新する。人間を食糧として襲い、かまれた者は感染してゾンビになる吸血鬼的要素がロメロの手でプラスされたのだ。
ちなみに、磯村がゾンビにハマったのは小学生の頃。深夜、たまたま見たテレビでは『バタリアン』が放送されていた。そのとき、コールタール漬けにされたドロドロのゾンビ、通称「タールマン」が磯村の目に飛び込んでくる。
「トラウマですよ、あんなん出てきたら! タールマンの顔が画面いっぱいに映ってるのをたまたま見て、そこで止まっちゃったんです。“え、何これ?”って。で、寝室に行ったんですけど、タールマンの顔が頭から離れなくて、ずっと寝られませんでした。タールマン、タールマン、タールマン……って」(磯村)
気になる方は、インターネットで「バタリアン タールマン」と検索してみてほしい。初見で接するタールマンの衝撃は、はっきりいって最悪。絵面として尋常じゃない。少年時代の磯村と同じく、筆者も番組放送後はタールマンの顔がしばらく頭から離れなかった。罪な出会いである。
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