映画「新聞記者」で快挙! シム・ウンギョン起用を推した松坂桃李の先見性
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2019年6月に公開された映画『新聞記者』で松坂桃李とW主演を務めたシム・ウンギョン。シムはこの作品の主演により第43回日本アカデミー賞で二階堂ふみ、宮沢りえ、吉永小百合を抑え、最優秀主演女優賞を受賞した。ちなみに、これまで外国人が日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞したことはなく、まぎれもない快挙である。
しかし、韓国エンタメに詳しくなければシム・ウンギョンという名前はほとんど聞いたことがないだろう。シムは10歳でドラマデビュー後、人気子役に。『怪しい彼女』や『サニー 永遠の仲間たち』といった出演映画は大ヒットし、日本版も製作されるほどになった。韓国内でも数々の賞を受賞している名実ともに人気女優なのだ。
シムは日本でも活躍の場を求めて2017年にユマニテに所属したが、国内での大きな活躍はない。そんな状況で降って湧いた映画主演。「もちろん、理由があった」と映画関係者が話す。
「『新聞記者』は菅官房長官と記者会見で揉めたことでも知られる中日新聞の望月衣塑子氏が原作。『加計学園問題』を下地に置いたようなストーリーは政治的メッセージを多分に帯びているので、キャストどころか監督さえもなかなか決まらず製作がかなり難航していたと業界で噂になっていました」
撮影開始の1カ月半前まで監督は決まらず、望月氏を取材したドキュメンタリー映画『i-新聞記者ドキュメント-』と同じく森達也氏が監督を務める可能性さえ浮上していたのだという。
「結果として、若手の有望株であり藤井道人氏に何度もオファーして決定。製作委員会に事務所の社長が名を連ねている関係で、松坂桃李の主演はもともと決まっていました。しかし、男性俳優より女優は色がつくことを嫌がりますからね。そんな中で、理由は不明なものの松坂桃李サイドの希望で名前が上がってきたのが、シム・ウンギョンだったんです」(同)
そして、前述の通り『新聞記者』は今年の日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞と主要賞を総ナメ。映画業界には左寄りの人間が多いとはいえ、良い作品と俳優でなければ「受賞はできない」(同)とのこと。
興行収入は4億8000万円程度と振るわなかったが、賞レースで結果を残した作品に役者としてのみならず貢献した松坂桃李に業界内外での評判は高まっているそうで、今後も主演作品のオファーが続く模様。
ちなみ本作の制作に関して、官邸からのクレームや圧力はなかったようだ。
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