TBSラジオ『全国こども電話相談室』「芯食ってない」と反省する伊集院光と、子ども目線に立たない赤江珠緒
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子どもの目線に立たない赤江珠緒と永六輔
伊集院の焦りは無理もない。子どもから出る「はい」の返事が、時が進むほど無機質な声色になっていったのだ。明らかに感情がこもってない。少女の納得度が低いのはバレバレだった。
一方、赤江の回答はどうか? 彼女は子ども相手に遠慮なしだった。
「大事なものに限って見えないと思うのね。お母さんのことが好きでも、“この好きをお母さんにあげる”って物としては見えなくない? 幸せだなあって思っても、物として見せられないよね。でも“これは命があるな”とか、“この人は自分のことが好きだな”って思われることは見えないけど感じてるでしょ? 見えなくても感じることを、大人は“感受性”って言葉で表すんだけど。感受性の意味はわかった?」
すごくいいことを言っているが、小学3年生に「感受性」がわかるわけがない。
いや、これでいいのだ。この日、番組は合間合間に番組の秘蔵音源を流していたが、聴くと、昔の先生は一様に子どもに合わせていなかった。中でも、番組史上最高の相談と呼ばれる“伝説の説教回”がすさまじい。回答者は永六輔である。
子ども「テレビに出るためにはどうしたらいいんですか?」
永「僕、テレビ出るの嫌いなのね。嫌いなんだけど、君はなぜ出たいの?」
子ども「え~っとねえ、面白そうなゲームがあるから」
永「でも、世の中には君が考えてるより、もっともっと面白い世界や場所があるの。6歳でテレビに出たがるのは、気持ちはわかるけど早い。遊びじゃないんだから」
子ども「……」
速攻で子どもを閉口させた、永の持論語り。要するに、子どもと同じ目線に立つのではなく、子どもを大人目線に引っ張り上げる。すると、いつか思い出したときに気づきになる。子どもに遠慮しないからこそ、響く答えになる。そういう考え方だ。だから、小学生にとうとうと「感受性」を説いた赤江の回答は、結果オーライになると信じたい。
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