「清の皇帝が横ピース」するコスメ爆誕! 中国で急成長する伝統×現代文化「文創」とは?
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歴史的建造物とコスメの意外な組み合わせが…
歴史的建造物とコスメ、一見何の関わりのない組み合わせだが、紫禁城の「文創」担当者が見事に両者を掛け合わせ、商品をリリースし、その第一弾として清朝王妃の衣装からインスピレーションを受け、パッケージデザインとした口紅を発売した。
6種類ある口紅は、青、赤、黄、白、黒、清朝王妃がよく用いる5つの色彩と、“宮廷藍”と呼ばれる藍色、計6色をパッケージカラーとして利用し、ルージュの色もそれぞれ「故宮博物院」にある紅色の国宝から直接名付けられている。また、口紅ごとにパッケージのデザインも少し異なり、鶴や鹿、蜜蜂、蝶などといった動物や、紫陽花、牡丹といった四季折々の花など、中国で縁起が良いとされるものが彩られている。まさに“文化の伝承”を極限までに具現化しながらも、若者のニーズを捉えた匠の“作品”だろう。
もとからレトロブームが到来していた中国で、“純国産”の口紅は、発売してすぐに若い女性のハートを射抜き、瞬く間に人気を博した。19年に入ると、紫禁城創建600周年(2020年)に向けて、「閃耀星河」と称された600周年限定シリーズコスメティクスを発売。輝く銀河をモチーフにし、アイシャドウも12星座をイメージにして作られているそうだ。
そして、紫禁城が伝統文化x現代である「文創」イノベーションの先陣を切ってくれたおかげで、同じくユネスコの世界遺産であり、サマーパレスの名で知られる頤和園も民間企業とタッグを組み、頤和園コスメティクスを展開した。
ここまで、伝統文化と現代を融合し、新たなプロダクトを作り上げることは今までになかったかなりレアなケースだろう。もちろん、雍正帝や乾隆帝の肖像画をリメイクするなど、批判の声も大きいが、それ以前にトライ&エラーを実践することができる土壌がスタートアップの分野のみならず、こういった伝統産業にもあることは日本が積極的に見習うべきことであろう。
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