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じゃまおくんの「WEB漫クエスト」

かもめんたる・岩崎う大が描く、狂気の下ネタファンタジー『マイデリケートゾーン』

マイデリケートゾーン』(エブリスタ/小学館クリエイティブ)

 狂った世界観のマンガというのはこれまでにも数多く見てきたという自負がありますが、今回ご紹介する『マイデリケートゾーン』は、ここ最近ではちょっと類を見ないほどに狂気を感じる作品です。

「キングオブコント2013」で優勝した、かもめんたる・岩崎う大さんの短編集なのですが、まるで、己の脳裏によぎってしまったとびっきりド変態な妄想をマンガでそのまま具現化してしまったような世界観で、まさしくマイデリケートゾーン。

 確かにコント的な部分も感じさせるのですが、観客がドン引きすること確実なため、実際のコントでは絶対にやっちゃいけないシロモノです。そういう意味で、取り扱いがデリケートなマンガともいえます。

 芸人さんのマンガといえば、マシンガンズ・滝沢秀一さんの『ゴミ清掃員の日常』(講談社)という作品も話題になりました。こちらは芸人だけでは生計を立てられないため、副業でゴミ清掃員を始めた滝沢さんが、知られざる「ゴミ清掃員」の世界について教えてくれる、いろいろと勉強になるエッセイマンガでした。

 一方で『マイデリケートゾーン』はベースにド下ネタがあり、それをコント師ならではのぶっ飛んだ世界観……ある意味、ファンタジーとも呼べる、常人が思いもつかない発想で味付けされた作品が並びます。

秘宝館で働く青年とピュア女性の恋?「イクオの秘密」

(C)岩崎う大/エブリスタ

 例えば「イクオの秘密」という作品は、とある温泉街の秘宝館で働いている青年イクオの物語です。秘宝館を舞台にしている時点で、下ネタへの布石をビシバシ感じるわけですが……。

 イクオは秘宝館のマスコットで、ちょっとわいせつなビジュアルのナガクビガメ「チンポウくん」の存在がきっかけで、近所でカフェを始めた不思議な女性・ゆかりさんと出会います。

(C)岩崎う大/エブリスタ

 下ネタがまったくダメなピュア100%なゆかりさんですが、カメの世話をしたり秘宝館を見学したりしていくうちに、次第にイクオと親密になっていきます。

(C)岩崎う大/エブリスタ

「この人こそオレが長年…待ち望んでいた女だ ついに出会えた」

 イクオのこの意味深なセリフ。設定こそちょっと変でしたが、ここからほんのりと恋愛っぽい展開を期待しますよね? そう、それが普通のマンガであれば。

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