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ワーママからツッコミ殺到!? Netflix×蜷川実花『FOLLOWERS』が賛否を呼ぶワケ

なぜ今、タランティーノなのか

 この作品は、売れない女優のなつめと人気YouTuberのヒラク(上杉柊平)が「タランティーノは革命児」と意気投合する感覚が古いということで当初は話題となったが、女性の生き方をエンパワメントしているようでいて、実際に日本の女性の生き方をちゃんと見られていないところに、もっと根深い問題があるのではないか。

 実際、タランティーノの描き方も、なかなか切ないものがあった。こちらはなつめが芸能界で失敗したのち、ヒラクと共に、自主製作で映画を作って再起を図るという展開になる。なつめは、たまたま浅草を訪れていたタランティーノに映画のDVDを渡したところ、後日、タランティーノから「オーディションを受けないか?」と言われて、めでたしめでたしとなるのだった。

 しかし、悲しいことに、今は2020年である。タランティーノの影響力はいまだ小さくはないが、彼が邦画に熱狂していたのは、今からおよそ20年前のこと。いつも新たな驚きを求めて世界中の映画を見ているタランティーノが、なつめたちが作った「切腹女子高生」(『キル・ビル』のオマージュ)というテーマの映画を見て、果たしてなつめにオーディションのオファーメールがくるのだろうかと思うと、悲しい気分になってしまった。

芦沢芳子(ライター)

兼業ライター。サイゾーやウートピなどで出没。女性にまつわる日々の疑問についての記事を多数執筆中。

せりざわよしこ

最終更新:2020/03/20 09:19
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