女性アナがフリー転身する納得の理由 宇賀なつみも加藤綾子も“働き方改革”
フリーアナウンサーの宇賀なつみアナが今月11日の『関ジャニ∞のジャニ勉』(関西テレビ)に出演し、テレビ朝日から独立したことで「(自分自身の)働き方改革に成功した」と語った。
宇賀アナがテレビ朝日を退社しフリーに転身したのは昨年4月。同局女性アナウンサーの中でも屈指の人気を誇っていた宇賀アナだったが、入社10年という節目での退社だった。
番組内で大倉忠義から現在のギャラ事情を聞かれると、「局アナ時代よりやや増えた」と回答。続けて、<去年までは月15日ぐらいまでしか仕事入れないって決めていて。個人的な働き方改革には成功してます>と明かした。
テレビ局員時代の宇賀アナは平日夜の帯番組である『報道ステーション』を5年、平日朝の帯番組である『グッド!モーニング』『羽鳥慎一モーニングショー』を5年務めた。実に多忙な10年だったのだろう。昨年9月にゲスト出演した『しゃべくり007』(日本テレビ系)では退社の理由として、生活リズムの改善を上げていた。
加藤綾子アナは生放送中に失神
テレビ局では毎年新人アナウンサーを3名ほど採用しているが、仕事の割り振りは均等ではなく、人気の出たアナウンサーに仕事を集中させる傾向がある。しばしば女性アナのフリー転身は「人気が出て調子に乗っている」「会社員でいるよりもっと稼ぐため」などと報じられるが、多忙を極めたアナウンサーが体調を崩して退社を考えるのは自然なことだろう。
もっとも顕著な例はフジテレビだ。「アヤパン」こと高島彩アナは、2001年にフジテレビに入社以降、エースとして『めざましテレビ』のメインキャスターなどを担当。2010年にフリーに転身したが、その理由は多忙や看板アナという重責から体調が優れなかったからだと言われている。
高島アナの退社後、次のエースの座についたのは「カトパン」こと加藤綾子アナ。加藤アナは『めざましテレビ』のメインキャスターを務める傍ら、『ホンマでっか!? TV』のMC、その他バラエティ番組から音楽番組まで幅広く担当しており、視聴者から見てもその仕事量は膨大であった。
そして、加藤アナも2016年4月にフジテレビを退社。同年11月に出演した『ボクらの時代』(フジテレビ系)で語られた退社理由は衝撃的であった。
退社する1年ほど前、加藤アナは『めざましテレビ』の生放送中に“失神”。その日は風邪ぎみだと自覚していたが、番組を休むほどではないと判断した加藤アナ。しかし、原稿を読んでいる最中に息苦しくなり、気が付いたら酸欠状態で意識を失っていたという。
この出来事がきっかけで、「もうちょっと体を優先して考えよう」とフリー転身を意識したそうだ。
タレントも似たようなところはあるだろうが、アナウンサーの出演番組は生放送が多い。具合が悪くても、「休みます」と言いにくいものだ。
元TBSアナウンサーの吉田明世アナも2017年11月『サンデー・ジャポン』の生放送中、急に呂律が回らなくなり、途中退席したことがある。視聴者らがネットで吉田アナの多忙を心配していた折の出来事に、「働かせすぎだ」とTBSへの批判が飛んだ。なお、彼女は昨年1月にTBSを退社し、現在はフリーアナだ。
だからなのだろうか、「体力自慢」のアナウンサーは重宝される。日本テレビの人気アナウンサー・水卜麻美アナは平日朝の『スッキリ』に登板しているが、特番などでも引っ張りだこで『24時間テレビ』司会のみならずマラソンランナーも務めた。彼女の去就についてもしばしば話題となる。
アナウンサーにも働き方改革の流れ
一方、このようなアナウンサーの“ブラック労働”を断ち切ろうとする動きも徐々に出てきている。テレビ東京の大江麻理子アナウンサーは今年1月8日、メインキャスターとして月~金に出演する経済ニュース番組『ワールドビジネスサテライト(WBC)』(テレビ東京系)を、“1月いっぱいお休み”することを報告した。
大江アナはTwitterで、<WBCを担当して6年近く。ちょっと疲れが溜まってきていたことと、キャスターの働き方改革を進める会社の方針で、1月いっぱい、お休みをいただくことになりました。毎年この時期に冬休みがあるのですが、それに合わせて有給休暇も消化します。しっかりリフレッシュして2月に戻ってまいりますね!>と宣言。
同番組のフィールドキャスターをつとめる相内優香アナも、大江アナの長期休暇にTwitterで言及し、万全なるバックアップ体制をアピールした。
<平日毎日、夜の帯番組を担当するのは本当に体力勝負です。ここでちょっとリフレッシュ、走り続けている身体を十分に癒してくださいね! 2月にまた素敵な笑顔の大江さんに会えるのを楽しみに待っています。WBSチーム、力を合わせて留守番頑張ります!>
またフジテレビでも先月21日、宮澤智アナが『直撃LIVE グッディ!』を欠席。その理由について安藤優子キャスターは、<なぜかと言いますと、働き方改革のためお休みを頂戴しております。アナウンサーにも、働き方改革ということです>と説明していた。
彼女たちを馬車馬のように働かせ、結果、早期退職されてしまってはテレビ局側も困る。「アナウンサーの働き方改革」はテレビ局にとって急務だろう。
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