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日刊サイゾー トップ  > 変態的純文学の金字塔をコミカライズ
じゃまおくんの「WEB漫クエスト」

谷崎潤一郎『春琴抄』はこんな話だったのか! “超ドS”と“超ドM”のせめぎ合うエロス『ホーキーベカコン』

自ら眼球に針を打ち込んで失明……究極の愛

(C)笹倉綾人/KADOKAWA

「お美事にございまする」

 師匠のセクシー緊縛ポーズを見せつけられ、またしてもイッてしまった佐助。これぞ理想のドSとドMの関係。プロフェッショナルの流儀なのであります。

 その後も、春琴と佐助の身にはいろいろな騒動が襲い掛かりますが、そのたびに佐助の春琴推しはエスカレートを続けます。賊に襲われて、美しい顔に熱湯を浴び大やけどをしてしまった春琴の姿を見ないようにするため、自ら眼球に針を打ち込んで失明させてしまったり……

(C)笹倉綾人/KADOKAWA

 春琴が54歳で亡くなった後、20年以上もいちずに師匠を想い続け、コスプレ春琴様に踏みつけられる夢を見て興奮しちゃう80歳の佐助。実質夫婦のような関係だったにもかかわらず、最後まで対等な関係と認めてもらえなかった佐助ですが、ドMにとってはむしろ究極のご褒美なのかもしれません。怒涛の攻めを受け切る天龍源一郎のプロレスのような人生だったのでした(わかりにくい)。

 というわけで、思わず甘酒の如きものがあふれちゃいそうな、エロティックで超美麗な笹倉綾人先生の画が魅力の春琴抄コミカライズ作品『ホーキーベカコン』をご紹介しました。谷崎潤一郎の『春琴抄』ってこんなクレイジーな世界観だったのか! と驚くことしきりの作品でした。

(C)笹倉綾人/KADOKAWA

 ちなみに、タイトルの『ホーキーベカコン』ですが、春琴お気に入りのウグイスの鳴き声なのでした。ホーキもベーコンも関係ありませんので、念のため。

 

 

『ホーキーベカコン』
https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_AM09200166010000_68/

じゃまおくん (マンガコラムニスト)

懐かしのマンガやB級マンガのレビューサイト「BLACK徒然草」管理人。著書に『なんだ!?このマンガは!?』『このマンガ恐るべし...!!』(彩図社)がある。

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じゃまおくん

最終更新:2023/02/08 11:02
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