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一度陰性でもまた陽性反応が出るケースも…新型コロナウイルスが新たなステージへ

新型コロナは種類、治療法がより複雑化する可能性も?

 WHOも退院患者にウイルス検査で再び陽性反応が出ている点について、「再感染を確認したわけではない」として、再感染の有無を不明としている。

 日本でも、中国・武漢市からのツアー客を乗せたバスに乗務していた大阪府のツアーガイドの女性が、1月29日に新型コロナウイルスへの感染が判明して入院。2月1日に退院したもののその後体調が悪化し、2月6日にPCR検査を行ったが陰性だった。しかし、その後の体調不良で2月26日にPCR検査を再び行った結果、陽性反応が出ている。つまり、入院時と退院後の検査では陰性だったにもかかわらずその後、再び陽性反応を示したことになる。

 これらの情報からは、新型コロナウイルスが2種類あり、その検査・対処法・治療法がより複雑化する可能性がある。また、夏場に新型コロナウイルスが終息する可能性が低く、時間的な解決は“望み薄”であり、感染封じ込めを一層強化する必要ある。

 さらに一度陰性反応が出て回復し退院した患者が再び陽性となる可能性があり、追跡調査を行い、隔離措置を確実に行い、感染拡大を食い止めなければならないことなどが明らかになっている。

 新型コロナウイルスの感染はこれまでの対応策を覆す、新たなステージに進んだ可能性があり、早急に新たな対応策を実施する必要性に迫られている。

鷲尾香一(経済ジャーナリスト)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」「楽待不動産投資新聞」ほかで執筆中。著書に「企業買収―会社はこうして乗っ取られる 」(新潮OH!文庫)。

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Twitter:@tohrusuzuki

鷲尾香一の ”WHAT‘S WHAT”

わしおこういち

最終更新:2020/03/10 22:45
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