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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > ワイドショーが権力にもの言わず
週刊誌スクープ大賞

安倍政権は狂ってる? 日本の不幸はワイドショーのコメンテーターが権力にはっきりものを言わないことだ!

 今週の第1位は、ニューズウイーク日本版の特集に上げたい。

 何気なく読み始めたのだが、これが素晴らしくいい。中国人の知識人は、やはりスケールも大きく、われわれの胸にもズシンと来る。

 全文を読みたかったら、ニューズウイーク日本版を買って読んでいただきたい。

 中国人作家・閻連科(イエン・リエンコー)が、彼が教えている大学の学生に語った文章が掲載されている。いくつか紹介しよう。

 中国で新型コロナウイルス感染拡大を警告し、自らも感染して死んだ李文亮眼科医のことを、「李のような『警笛を吹く人』にはなれないのなら、われわれは笛を聞き取れる人になろう」と話す。

「本当のことをいえば処分を受け、事実は隠蔽され、記録は改ざんされ、やがて人々の記憶から忘れられていく」。「われわれが身を置く歴史と現実の中で、個人でも家庭でも、社会、時代、国家でも悲しい災難はなぜ次から次へと続くのでしょうか。(中略)人として――幾千万もの庶民あるいは虫けらとして――われわれには記憶力がなさすぎるのです」

「記憶のないものは、本質において、かつて生命を断ち切られた丸太や板であり、未来は何の形になるのか、どんなものになるのかは、のこぎりとおの次第なのです」

「われわれが個人の記憶力と記憶を持っていたからといって、世界と現実を変えることなどできないかもしれませんが、少なくとも統一された、組み立てられた真実に向き合うとき、心の中でひそひそとささやくことはできます。『そんなはずはない!』と」

 李のような人になれないなら、「大声で話せないのなら、耳元でささやく人になろう。ささやく人になれないのなら、記憶力のある沈黙者になろう」。新型肺炎の起こり、蔓延、近くもたらされるであろう「戦争の勝利」の大合唱の中で、「少し離れたところに黙って立ち、心の中に墓標を持つ人になろう。消し難い烙印を覚えている人になろう」

 一億総健忘症に罹った日本人には、ぜひ全文読んでほしい。

 日本の知識人と呼ばれる「穀潰し」たちよ、今の日本を貶めている政治屋、役人、メディアに、閻のような力のある、心の底から人を感動させる切実な言葉をなぜ吐かないのか。今いわなければ、お前たちの存在理由は永遠にない。(文中敬称略)

【巻末付録】

 現代は実質合併号。

「性行為における意外性の効能-我が最高のセックスを思い起こしてみよう」。企画ものだが、なかなか面白いものにするのは難しいものだ。

「大反響御礼!現役慶應大生・街山みほ、もっとお見せします!」。篠山紀信センセイの作品だが、すごいものだ。いくつになっても色気のある写真を撮らせたら、この人は世界1かもしれない。

「渡辺万美、魅惑のHカップボディで最新写真集も絶好調」。袋とじは「山崎真実、34歳の生ヒップ解禁!-ミスマガジンが大人になって」。なかなか色っぽい子だ。

 次はポスト。

「愛人にしたいグラドル総選挙2020-今グラビア界垂涎の空席に座るのは誰 壇蜜、橋本マナミ、緑川ちひろ、琴井ありさ、織田さえこ」。もう壇蜜の時代ではないだろうな。

 袋とじは「結城るみな衝撃の初フルヌード-都内有名私立大学ミスキャンパスグランプリ」。何が悲しくて、ユーはAV嬢に。

「椿原愛、ユニフォームはTバック-エリートスポーツウーマンの健康美」「青山めぐ、ネイキッド・ラブ-ハワイの大自然で見せた全裸美BODY」

 今週は、現役慶應大生・街山みほと結城るみな衝撃の初フルヌード-都内有名私立大学ミスキャンパスグランプリの対決だな。

 私の好みは、結城るみなのほうかな。この勝負ポストの勝ち。

元木昌彦(編集者)

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

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もときまさひこ

最終更新:2020/03/09 21:00
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