未曾有の混乱で大躍進!? 韓国の新興宗教 ・新天地が批判殺到でみせた“土下座”の裏側
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韓国の新興宗教・新天地(正式名称:新天地イエス教証しの幕屋聖殿)の教主であるイ・マニ氏が、教団内部で多くの新型コロナウィルス感染者を生み、主要な感染源のひとつとなったことを公式に釈明した。
日本ではライブハウスや観光バス、タクシー、満員電車など密閉空間が感染源としてやり玉に挙がっているが、韓国では新天地の集会が感染拡大の原因となったという批判が日に日に強まっている。
韓国政府も「感染拡大の理由=生贄」が欲しい中、メディアもこれに参戦し、新天地への攻撃が加速。“社会の悪者”にされてしまった新天地のトップが、満を持して韓国民の前で記者会見を行った。
3月2日、イ教主は詰めかけた取材陣に「本当に面目がない」「今後、政府に対して人的・物的支援を惜しまない」と言及。2回にわたり「クンチョル」(韓国式の礼)をしてみせた。
完全に誤りを認めて謝罪――。
はたからみるとそう思えるのだが、色々と情報を総合すると実際はそれほど単純ではないらしい。例えば、クンチョルは日本文化の視点からすると土下座のように見えるのだが、そこに含まれる意味合いは少々異なる。
日本でいう土下座は無条件の謝罪やお願いという意味合いが強いが、クンチョルは「相手に礼を尽くす」という含意の方が強い。実際、記者会見の様子を見た限り、「お騒がせしてすいませんでした」程度の謝罪の意は含まれていたが、どちらかというと「誠心誠意を尽くすので、どうか話を聞いて欲しい」というメッセージの方が強かった。
イ教主はまた、記者会見に先立ち、信徒たちに対する公式メッセージで「コロナは悪魔の仕業」であるとし、「急成長を遂げる教団の邪魔をしようとしている。我々はこの試験に勝たなければならない」と結束を呼びかけている。
新天地を30年間にわたり研究・ウォッチしてきたタク・チイル教授は、今回の記者会見についても「教団の受難を演出し、信徒の結束力を高めるために行われている可能性が高い」と警鐘を鳴らしている。実際、2日の記者会見を見て、すでに脱退した信徒の中からも「共感した」と再びイ教主に賛同する声が増えているのだという。新型コロナウィルス騒動を経て、求心力が弱まっているのではなく、逆にその勢力を伸ばそうとしているというという訳である。
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