『チコちゃんに叱られる!』ものまね芸人扱いされる三浦翔平の芸達者っぷり
#岡村隆史 #三浦翔平 #チコちゃんに叱られる!
2月28日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)が取り上げたのは、以下の3つのテーマだった。
・石油って何?
・道路標識に書いてある距離ってどこまでのこと?
・なんでジーンズは青いの?
振られればなんでもやる三浦翔平
最初の質問は、「石油って何?」。デマのせいで店頭のトイレットペーパーが不足気味の今、非常にタイムリーなテーマだ。答えは、もちろん「生き物の死骸」である。
なんと、この問いを誰も答えられなかった。義務教育で習うレベルの常識なのに……。あと、このテーマを突き詰めると「無機起源説」や「石油分解菌説」も存在するので、断言していいか慎重を期する必要が出てくる。そう考えると、なかなか隙だらけなテーマだった。
ちなみに、ゲストの三浦翔平はこの質問に「マグマ」と回答、チコちゃんから「ボーッと生きてんじゃねーよ!」と叱られてしまっている。
実は今回の三浦、大活躍だったのだ。といっても、知性で貢献したわけじゃない。この日、彼は必要以上に高クオリティのものまねを披露し続けた。志村けん、武田鉄矢、渡部篤郎、出川哲朗などなど。振られれば、とりあえずなんでもやる。そして、どれもイチイチ似ている。見事な出来の芸を連発する俳優・三浦。振るほうも振るほうで、チコちゃんは完全に三浦をものまね芸人として扱っていたし。もしかして、桐谷美玲は三浦のこんなところを好きになったのだろうか? 確かに、家でも楽しそうだ。
ところで、石油はどこで生まれるのだろう? それは、“かつて海や湖の底だった場所”だ。海にはプランクトンが漂っており、そのプランクトンが死ぬと海底に沈む。そして、バクテリアに分解される。しかし、バクテリアが住みにくい環境や分解が間に合わないと死骸はそのまま残り、砂や泥が重なって、プランクトンの死骸をたくさん含んだ地層ができ上がる。さらに、長い年月をかけて地層からの熱を受けると「ケロジェン」という物質に変化する。その後、またさらに長い年月をかけて熱を受けると熟成が進み、ケロジェンから石油が出ると考えられている。つまり、生物の死骸に何百万年から何億年かけて熱が入ることで石油へと生まれ変わるのだ。
石油がよく見つかるエリアといえば、サウジアラビアやUAE(アラブ首長国連邦)が挙がりがちだ。これには理由がある。約2億年前、現在の中東付近にはテチス海という大きく浅い海があった。そこは温暖な気候で、プランクトンが育ちやすかったという。でも、陸地に囲まれて海流が循環しにくいので、死骸が溜まりやすかった。その後、大陸が動いて陸地になり、大量の石油が掘られたのだ。
そういえば昔、「石油はもうあと何十年かでなくなってしまう」とよく言われていた。しかし、あれから石油を採る技術は発達、今でも新しい石油は見つかっているそうだ。今では、人工衛星のセンサーや音波を使う機器で地下のどこに石油があるか調べられる。さらに、以前は石油が採れなかった「シェール層」という硬い岩石の岩からも石油が採れるようになった。結果、今では中東の国々を抜き、アメリカが石油生産量世界一だそうだ。これには驚いた。われわれが知っている常識は、もう古い常識なのだな……。
実は、日本(北海道、新潟、秋田)にも油田はあるという。大昔の日本はユーラシア大陸とつながっていて、当時の日本海は陸地に囲まれていた。テチス海と同じようにプランクトンの死骸が溜まりやすい環境だ。だから、今は日本海側で石油が採れるという。
ということは、われわれも石油を掘り当てたら石油王になれる!? いや、可能性はあるが、石油の井戸を1本掘るのにかかる費用は数十億~数百億円に上る。油田となると数十本を掘るので数千億円だ。その他の費用込みで、かかるお金は数兆円。だから、石油王の前に借金王になってしまうかもしれない。
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