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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 東野&千鳥MCで家族対抗漫才大会

ゴールデン進出も視野に? 土曜昼にひっそり放送された、東野&千鳥MCの家族対抗漫才大会が豪華すぎ!

千鳥

 パパ芸人が愛する我が子と一緒にネタを披露する『東野・千鳥のうちのパパはお笑い芸人 家族で漫才決定戦』(フジテレビ系)が2月29日に放送された。家族漫才でナンバー1を目指す――がコンセプトの、新しいネタ番組だ。

 この番組、残念ながら出場者に売れっ子芸人はいなかった。だからこそ、それぞれの家族が何かしら複雑な事情を抱えている。経済的に満足な生活を送らせてあげられず、子どもに申し訳なさを感じる父。息子が小さい頃に妻と離婚してしまい、久しぶりの息子との再会に緊張してまともな会話ができなくなる父。芸人らしい破天荒な生き方を貫いたため、今までろくなコミュニケーションをとってこなかった父子――。

 こんな関係性で、面白いネタができるのだろうか? それができてしまった。どの家族も、一様に子が父を慕っていたからだ。

2丁拳銃・小堀が息子を千尋の谷に突き落とす

“芸能界1のダメ親父”と紹介されたのは、2丁拳銃・小堀裕之。『M-1グランプリ2003』(テレビ朝日系)で4位になるほど確かな実力を持つ彼だが、趣味のバンドと飲み会にうつつを抜かしたせいか、芸人として成功したとは言い難い。しかも、家には月2回ほどしか帰らず、月に5~6万程度の生活費しか入れていない。どう考えても尊敬できる父親ではないだろう。

 しかし、次男で13歳の響己(ひびき)君は、小堀のことを尊敬している。なぜなら、彼は芸人に憧れているのだ。

「漫才師は身近な職業で、お父さんに憧れていて、お父さんみたいになりたいなぁみたいな」

 初めてのネタ打ち合わせの日、父子は顔を合わせた。2人きりで食事するのは1年ぶりだそう。小堀はタバコをくゆらせながら「1週間で何かネタ考えといてよ」と、息子に台本作りを丸投げした。相変わらず、クズというか最低というか……。

「(父がネタを)考えているところを見たことがないので、考えるところに一緒にいたいっていうか、一緒に漫才を考えたいなぁって」

 しかし、響己君は1人で奮闘した。初めての台本作りに、なかなかペンは進まない。彼はルミネtheよしもとに通い、メモを取りながら父の漫才を見ることにした。すると、間のとり方など吸収できる点は多かった。それらの気付きを、響己君は漫才台本に落とし込む。実は、これが小堀の狙いだったのだ。息子の夢を知る父は、あえて響己君1人にネタ作りを任せたのだ。

「僕の中ではスパルタではないんですけど、芸人になるのならネタを考えるのは当たり前ですよね。“芸人の華やかな部分しか見てへんのちゃうの? 芸人ナメんなよ”っていうのはあります。芸人をやりたいって響己が言いだしたので、地味な部分もあるでっていう。苦労というか、頑張ってほしいというのはありますね」(小堀)

 身勝手に思えた小堀の態度は、芸人の厳しさを伝えようとする父からの愛情だった。小堀がもっと自分にストイックならば、非常に感動できるエピソードなのだが……。

 響己君が作った漫才は、クズな父を息子がいじり倒し、時に頭を叩きながらくさす という内容だった。

響己「(小堀は)僕たち子どもからめっちゃお金借りるやん」

小堀「利子つけて返すからもうかるでしょう!」

響己「そのせいで5歳の弟がトイチの意味覚えてんねん」

小堀「10日で1割増えてんねんからええやんか。長男かてそのせいで数学が得意になったんや。パパのおかげやろ?」

響己「最低やな」

小堀「最低言うな」

 13歳が考えたとは思えぬ、大人でブラックな掛け合い。相当、本作りを頑張ったのだろう。でも、演技力がまだ足りない。「最低やな」を心から言えてない。父親へのリスペクトがにじみ出てしまっている。

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