新型肺炎はペストではない! メディアが国民に正しい情報を与えて、国民が正しく恐がることこそ重要なのだ
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
ほとんど忘れられていた紀州のドン・ファン怪死事件に動きが出ていると、フライデーが報じている。
それも、和歌山県警は、「野崎幸助社長の自宅にあった掃除機について聞きまわっている」というのである。
この掃除機は、野崎が亡くなる直前に、入籍したばかりの新妻が買ったものだ。フライデーが警察の事情聴取を受けた関係者から聞いたところによると、掃除機から覚せい剤が出たと、刑事がいっていたというのだ。
さらに刑事は、「いつでも犯人は逮捕できる。公判を維持するための詰めの捜査をしている」と話したそうだ。
執念の捜査がたどり着いた先は、新妻か、それとも第三者なのか。
お次もフライデーから。アカデミー賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』の影響で、舞台となったソウル市麻浦区には、世界中から観光客が押し寄せているという。
ここは、高層ビルが立ち並ぶ富裕層が住む地域だが、ロケ地になった1区だけに、70年から80年代に建てられたアパートや半地下住宅が密集している。
そこでソウル市は、住宅建て替えを主とする再開発計画を始めていたのだ。だが、映画が大ヒットし、観光客が急増したため、ソウル市は「再開発より景観を保存して観光客を呼ぶ方が儲かる」と方針を転換してしまったというのだ。
当然ながら、そこに住む住人たちは怒っている。フライデーがいうように、貧困にあえぐ住民たちを主人公にした映画が人気になり、同じ地区の貧困にあえぐ人々が窮地に陥っているとは、皮肉なことである。
ニッポン列島全体が「アベ呪ウイルス」に感染したようである。
ついに、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客3人が死亡してしまった。新型コロナウイルス汚染が進んでいる船内に乗客たちを閉じ込めたため、不安と情報不足で疑心暗鬼になり、ストレスから免疫力が低下して、多くの感染者が出るのは誰にでも分かることであった。
文春で医療ガバナンス研究所の上昌弘理事長も、「感染拡大は完全な人災です」と難じ、「船の場合、病人も乗員も下船させるのが、世界のコンセンサス」だと指摘する。
だが、日本政府は方針をころころ変え、大量の感染者を出してしまったのだ。世界のメディアは、この対応を厳しく批判している。
加藤厚労相にはリーダーシップも対応策もなく、2月13日の記者会見では「国内では流行していない」という無責任な発言までしたのである。
無能なのはもちろん加藤だけではない。森雅子法相がようやく入国規制に踏み切ったのは2月1日だった。しかも、湖北省に滞在していた外国人だけである。日本人の渡航禁止も湖北省と浙江省温州市だけなのだ。
その理由を経済部記者がこう解説する。「多くの日本企業が中国に生産拠点を持っており、ストップすると、中国以外の需要にも対応できなくなる」からだという。
だが、韓国、中国からのインバウンドは激減しており、回復の見通しは全く立たない。
先週のサンデー毎日は、この新型肺炎は、4月上旬に予定されている習近平主席の訪日も、東京オリンピック開催さえも危うくしていると見ている。安倍政権の断末魔にふさわしい「国難」襲来である。
それにしてもワイドショーがひどい。特に羽鳥の『モーニングショー』が見ていられない。
ほとんど新型コロナウイルスのことばかりというのは仕方ないにしても、これでは、日本中に新型コロナウイルスの恐怖を徒にばら撒いているとしか思えない。
日本各地で今日は感染者がこれだけ増えました、大変ですね。そんなことはニュースではない。
ここだけではないが、ワイドショーは、偏見とイジメを生み出すことに加担している。
案の定、ダイヤモンド・プリンセス号を下船した乗客たちが、そこにいたことがわかると、嫌がられ、中にはいじめを受けている人もいるといわれる。
そうしたことを助長しているのはワイドショーである。一時は、中国からこんなものがと、嫌中を広げるような報じ方をしていて心配したが、日本にも広がるとそれどころではなくなったのだろう。
だが、新型コロナウイルスはペストではない。感染したからといって激しく恐れることはないはずだ。
私のような高齢者は深刻化するというから、注意を喚起するのはいい。若くて普通の生活をしていて、免疫力を落とさなければ、今のところ死亡率は2%程度だといわれるから、感染者が出たとしても、毎冬にはやるインフルエンザとどっこいどっこいである。
だが、街へ出て、電車やバス、街中を歩くと、ほとんどといってもいいほど、マスクをしている。異常な光景だ。
マスクは感染を100%は防げない。というより、あまり効果はないといった方がいいだろう。
そんなものを、争って買いあさるのは、テレビが恐怖を煽るからだ。
政府など信用するな。あんなもの叩いても仕方ない。元々その程度の政権であり、役人たちなのだから。
今、テレビや新聞に求められるのは、徒に恐怖を振りまくことではない。国民に正しい情報を与えて、国民が正しく恐がることこそ重要なのだ。
冷静になれ! 国民を扇動するな! 正しく恐がれ!
感染力は強いから、中国では国が抑え込み、3月一杯には感染が収束するかもしれないが、日本のように、政府は対応できず、間違った情報をテレビが拡散する国では、治療薬でも見つからない限り、まだまだ新型コロナウイルスのバカ騒ぎは、続くはずだ。
こんな気分で東京オリンピックなどやるな。早くロンドンでもモスクワでも持って行け。
3月一杯、医療施設以外を全てを休みにして、テレビもニュースは流さず、昔のドラマの再放送でもするようにすれば、この騒ぎは収束する。
テレビ、SNSが噂をまき散らし、人々が踊らされ、国が疲弊していく。
大宅壮一ではないが、テレビの1億総○○化、ここに極まれりということだ。
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