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日刊サイゾー トップ > カルチャー > 本・マンガ  > トキワ荘がミュージアムで復活

手塚治虫をはじめ漫画の巨匠らがしのぎを削った伝説のアパート「トキワ荘」がミュージアムとして復活!

建設中のトキワ荘マンガミュージアム(豊島区提供)

 トキワ荘といえば、言わずと知れた、藤子・F・不二雄と藤子不二雄A(当時はふたりで藤子不二雄)、石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)、赤塚不二夫などがしのぎを削った伝説のアパート。若き日の彼らがしのぎを削ったその様子は、藤子不二雄Aの『まんが道』でも詳しく描かれている。数多くの名作を生み出す原点となった、まさにマンガの聖地だ。

 1953年に手塚治虫が入居したのをきっかけに、若手マンガ家たちの梁山泊のようになった木造2階建てのこのアパートは、豊島区南長崎にあったが、82年に老朽化のため解体された。そのアパートがなんと当時の様子を忠実に再現して復活する。

 これは、豊島区が「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」として、トキワ荘の跡地近くの南長崎花咲公園内にこの3月22日にオープンさせるもの。ホームページによると、外観はもとより、玄関、階段、二階の居室、共同炊事場なども忠実に再現し、1階にはマンガ本の閲覧コーナーや企画展示室を整備。幅広い年代の人が楽しめるミュージアムを目指す。豊島区の令和2年度予算プレス発表によると、豊島区からは「トキワ荘マンガミュージアム管理運営事業」として1億4387万9000円が計上されているとのこと。

 

ミュージアム近くでいまも営業中の「松葉」

 豊島区では、すでに2011年から、トキワ荘近くのアパートで、赤塚不二夫が一時入居していた「紫雲荘」を、若手マンガ家たちの登竜門として家賃補助などを行なう「紫雲荘活用プロジェクト」も始めているが、今回は原点であるトキワ荘をミュージアムとして復活させることで、「マンガ・アニメの街豊島区」をさらにアピールしていくとのこと。

 

 豊島区南長崎3-9-22の南長崎花咲公園内にオープンするこのミュージアムは、開館時間午前10時から午後6時。休館日は毎週月曜日。入館料は無料。2020年3月22日から6月28日までは、開館記念企画展「みんなのトキワ荘」として、ゆかりの品やお祝いメッセージなどが展示公開される。

 トキワ荘マンガミュージアムがある東長崎駅は池袋から西武池袋線で2駅。ミュージアム近くには、トキワ荘のマンガ家たちがよくラーメンの出前を取り、『まんが道』の作中にも登場する中華料理屋「松葉」がいまでも営業を続けている。藤子不二雄Aのマンガによく出て来る小池さんが「ンマ~イ!」と食べているラーメンもこの店のものだという話もあり、店内には所狭しとマンガ家たちのサインが飾られている。 

醤油スープが懐かしい味わいの松葉のラーメン550円
店内に所狭しと飾られたマンガ家たちのサイン

 ラーメンはあっさりした中にも味わい深い昔懐かしい風味で、原稿の合間にラーメンをすすった若き日の巨匠たちを思い起こさせる。池袋に近いとはいえ、東京都民にもあまり馴染みがあるとは言えない駅だが、オープン後は、トキワ荘マンガミュージアム見学後の松葉のラーメンがマンガファンたちの定番コースとなるかもしれない。

最終更新:2020/02/25 14:11
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