会社ぐるみで経費を不正申告!? 架空経費を生み出しても絶対にバレるのでご注意！

経費を作る男たちの末路は？

　どうして、そのような申告が数年の間、放置されていたのかはわかりません。税務署では、確定申告書や資料をチェックしていなかったのでしょうか。それとも、気づいた上で、様子を窺っていたのか。組織ぐるみの不正を疑って、法人課税部門と連携をとっていて遅くなったのか。

　この社員たちの不正は何年にも渡って行われていました。誰も注意も是正もしてくれなかったので、やってはいけないことだとなんとなくは思いつつも、バレなければいいと考えていました。

　しかし“天網恢恢疎にして漏らさず”です。

　ある日突然、会社に税務調査が入り、みんな一斉に修正申告となりました。罰金と利息で、不正に還付していた所得税以上に支払うことになった上、会社の不正も見つかってしまいました。

　ほかにも、外国のとある村の村人全員を扶養家族にして、高額な扶養控除を受けた人が否認された事例がありました。控除金額が大きければ、その分目立ちます。問い合わせに対し、家族がいるという証拠資料を提示できず、嘘がバレてしまったんですね。

　結局会社員はいつだって、所得の9割を把握されているのです。

☆今回のポイント

「会社員は個人的な経費が認められない」

　ルールを破って、不正に所得税を免れても、それは一時的なものに過ぎません。あなたがズルをすると、勤務先の会社にも迷惑をかけてしまいます。税に詳しくない他人の言うことを、真に受けてはいけないのです。

さんきゅう倉田（お笑い芸人）

大学卒業後、国税専門官試験を受けて東京国税局に入庁。法人税の調査などを行ったのち退職、芸人に。

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