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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 異色の警察小説大賞の著者に聞く
55歳の新人作家・佐野晶インタビュー

警察小説大賞『ゴースト アンド ポリス GAP』働かない警察官“ごんぞう”が活躍する異色小説

当初はいわゆるライトノベル的な代物だった

斬新な設定に思わずのめり込む!

――“ごんぞう”と呼ばれるお巡りさんもさることながら、お化け騒動などオカルト的な題材を取り入れているのも警察小説としては新鮮ですね。

佐野 実は最初期に書いていたものって、お化けがバンバン出てくる内容だったんです。というのも、交番のおまわりさんが事件に出会うことなんて滅多にない。調べれば調べるほど、そうなんですよ。どうやって事件と遭遇させようかと考えた結果、お化けを出しちゃおうと。おまわりさんに取り憑いたお化けがいろんなヒントを与えて、それを辿っていくうちに事件に出くわす――みたいな。

 いわゆるライトノベル的な代物だったんですけど、「だったら巡回連絡って手もあるじゃないか」ってハッとして。住民の家を訪問するうちに事件のヒントと出会う展開もアリだって。でも、せっかくだからお化け絡みの事件も残しました。

 まぁ、当初のアイデアで書かなくて正解でしたね。ホラーとかオカルトとか怖いのが苦手だし、これでシリーズ化になって次も出せって言われても書けませんからね。

――ちょっと早い話かもしれませんが、次回祭の構想をお聞かせください。

佐野 いま考えているのは毒にまつわるお話。なかなか詰めきれていないんですけど、毒で殺すのではなく、毒で事件を解決するような新しくてユニークで新しいものにしたいですね。

佐野晶(さの・あきら)
東京都出身。大学卒業後、会社勤務を経て、脚本家を目指す。ライターをしながら、映画を小説化するノベライズの仕事に入る。是枝裕和監督の『そして父になる』『三度目の殺人』(ともに宝島社文庫)のノベライズも手がけた。2019年、小学館の「第1回警察小説大賞」を受賞し、作家デビュー。

平田裕介(映画ライター)

東京生まれ。編集プロダクションにて情報誌や映像系業界誌の編集に携わった後、フリーライターになる。「キネマ旬報」「東京ウォーカー」のほかで執筆中。

ひらたゆうすけ

最終更新:2020/02/13 12:12
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