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日刊サイゾー トップ > 社会 > 政治・経済  > 同友会の微妙なライドシェア構想

ずさんな白タク解禁で懸念も!? 経済同友会の“日本版ライドシェア”構想の微妙な中身

米国のライドシェアでは強盗事件が頻発し社会問題に?

 だが、この構想では多くの疑問が残る。例えば、一般ドライバーがタクシー営業をする際に車両はどうするのか。自家用車の場合、料金メーターやタクシー車両であることを示す表示灯などのタクシーとしての基本的な装備がない。もし、一般ドライバーがタクシー営業を行う場合に、タクシー会社の車両を利用するとなれば、タクシー会社には限られた時間の営業のためだけに、車両を増台するという設備投資負担がかかることになる。

 米国のライドシェアでは、ドライバーによる強盗事件あるいは乗客による強盗事件などが頻発し社会問題となった。こうした事件防止策をどのように行うのか。タクシーが事故を起こした場合に、乗客への保険適用をどのようにするのか等々だ。

 経済同友会は、この構想についてより具体的な検討を進め、提言するべきではないか。そうしなければ、この構想は“白タク解禁”を求めた、ただの“絵に描いた餅”と言わざるを得ない。

鷲尾香一(経済ジャーナリスト)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」「楽待不動産投資新聞」ほかで執筆中。著書に「企業買収―会社はこうして乗っ取られる 」(新潮OH!文庫)。

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Twitter:@tohrusuzuki

鷲尾香一の ”WHAT‘S WHAT”

わしおこういち

最終更新:2020/02/07 12:12
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