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日刊サイゾー トップ  > 気候変動の熱さと日本の無関心
エッジ・オブ・小市民【8】

人類全体が初めて直面している脅威…気候変動の“熱さ”と日本の冷めた無関心

小泉環境大臣の手腕に期待したいところだが……

 こうした国際的な動きがある中で、日本の企業、自治体からも「2050年までにCO2排出ゼロ」を宣言するところが出てきたが、あまり注目もされていないようだ。そもそも日本は国としての取り組みは遅れを取っており、気候変動対策に積極的でないことを皮肉る“化石賞”を2度受賞している。将来の首相候補に度々その名が挙がっていた小泉進次郎氏が環境大臣に就任し、「発信を強化する」と意気込みを見せていたが、話題になるのは「環境問題はセクシーに」や化石賞受賞時の謎のドヤ顔コメントなどの珍発言のほか、プライベートの不倫騒動ばかりである。肝心の環境問題についてはさっぱりだ。

 実際のところ、二酸化炭素排出量削減に関して、個人にできることはほとんどなく、政府や自治体、企業がアクションを起こさなくてはどうにもならない構造的な問題であることも事実だ。エコバッグやマイボトルを持ち歩くようにしたところで、世界の二酸化炭素排出量はびくともしない。だからといって、いつまでも他人事のままでは、本当に何も変わらず、環境後進国として日本はさらに世界から取り残されていくことになりかねない。そんな中、ちょっと将来に希望が持てる意識調査の結果を日本財団が発表した。これは日本全国の17~19歳の男女1000人を対象にした調査で、地球温暖化の原因について63.7%が「人間の社会活動によるもの」と回答、二酸化炭素の排出についても68.8%が「削減すべきだ」としている。本記事冒頭で紹介した調査に比べて、若者の意識は格段に高いことがうかがえる。とりあえず、小泉環境大臣には若い世代を代表する政治家として、こうした若者を牽引するような仕事をしてもらいたいと思うわけだが、あまり期待できそうもないのが辛いところだ。

いくつかのペンネームでウェブ・雑誌記事を書いている雑文業。得意分野は特になく、「広く浅く」がモットー。

ほったこう

最終更新:2023/03/23 19:02
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