新型肺炎「渡航自粛」に 東京オリンピックは予定通り開催できるのか
中国・武漢市を発生源とし、世界中で感染拡大を続けている新型コロナウイルス。新型ウイルスという未知の存在に不安を抱く人は多く、各地でマスクが売り切れている。ウイルス封じ込めのため、人の移動はさらに制限される可能性もある。
ロックバンド「Suchmos」(サチモス)は、2月に中国の上海や北京、深センで予定していたライブツアーの中止を発表。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「お客様とアーティストの健康と安全を最優先」にするためだ。
アジア展開を進めるジャニーズ事務所の興行にも影響があると見られている。今月デビューしたばかりの新グループ「Snow Man」は1月31日~2月2日にタイ・バンコクで開催される「Japan Expo Thailand 2020」に出演を予定。今年中には嵐も中国・北京でコンサートを行うことを予告している。しかし、いずれのファンもSNSでは「メンバーに感染してほしくない。中止にしてほしい」と、中止を訴えている。
東京オリンピックはどうなる
今年7月24日に開幕予定の東京オリンピックはどうなるのか。ネットでは、「東京オリンピックが中止になるのでは?」との噂が広まり、Twitterでは30日に「東京オリンピック中止」というワードがトレンド入り。5万件以上のツイートが相次いだ。
大友克洋原作のサイバーパンク漫画『AKIRA』(1982年~1990年連載/1988年にはアニメ映画も公開)も話題だ。近未来都市の崩壊を描いた同作は、2020年に予定されていた東京オリンピックが中止になるという内容で、ファンが「東京五輪の中止を予言してた?」「現実とリンクしてるみたい」と言及するツイートが続出した。
しかし、現時点で「東京オリンピックの中止」は決定していない。噂の発端はニュースサイト「BUZZAP!」が29日、「東京オリンピック中止か 新型肺炎対策でIOCとWHOが協議」という記事をアップしたことだった。これがネットで拡散され、誤情報が広まった。
ただ、東京五輪についてはネット上で「中止じゃなくて残念」「オリンピックはやめても問題ない」「もう中止でいいのに」等々の否定的な意見も噴出しており、はからずも「全員団結」のオリンピック実現には程遠いことが浮き彫りになった。
今の段階では新型コロナウイルスを封じ込めることが第一だ。外務省は31日、中国湖北省を除く中国全土に対する感染症危険情報を、渡航自粛を求める「レベル2」に引き上げた。武漢市を含む湖北省はすでに渡航中止を勧告する「レベル3」となっている。海外研究チームの予測では4~5月が流行のピークとなり、夏には終息しているとの見方も出されていたが、このままウイルスが突然変異をしないとも限らず予断を許さない状況だ。日本国内も不穏なムードが高まっており、オリンピックを滞りなく開催できるかはまだ、わからないといえるだろう。
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