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週刊誌スクープ大賞

国を挙げてのゴーン追い落とし!? 日産幹部、官邸や官僚、検察はこの落とし前をどうつけるのか

 新潮が、新年の一般参賀に、天皇皇后と一緒に上皇と上皇后が出たことを、「二重権威」だとまた噛みついている。

 このことは、宮内庁長官の記者会見でも質問されたそうだが、長官は、「30年以上にわたって天皇陛下として国民に寄り添ってこられた上皇陛下のお姿を拝見して、今上陛下と並ぶ権威だと感じる人はそんなにいないのではないか」と答えたそうである。

 私もそう思う。だが、どこの下々の家庭でもそうだが、若い人に席を譲ったのなら、年長者は一歩か二歩退いて、見守ってあげるのがいいのではないだろうかとも思う。

 ところで訃報が入ってきた。評論家の坪内祐三が亡くなったという。私の友人の今井照容から聞かされた。

 あれだけ毎日酒浸りではとはと思うが、面白い視点から時代を見ることのできるユニークな人間だっただけに、残念である。

 彼が連載していた小説現代の「酒中日記」には、時々私の名前も出ていたが、いつでも会う時は酔っていた。

 読書はもちろん大の相撲好きで、場所が始まると、神保町の蕎麦屋で呑みながら楽しんでいた。

 またこの世から面白い人間が消えていってしまった。

 さて、「中東海域で活動する海上自衛隊のP3C哨戒機2機が11日、那覇航空基地(那覇市)からアフリカ東部のジブチに向け出発した。これまでの海賊対処に加え、今回からは新たな情報収集も担う。内部には、任務が増えることへの懸念や、中東情勢への不安もくすぶる」(朝日新聞DIGITAL 1月12日 5時00分より)

 FLASHは、1月下旬に横須賀基地を出発して、1年間の予定で中東への派遣が決まっている海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」の20代の1士である乗組員が、こう語ったと報じている。

「家族に遺書を書きました。艦長からも『危険な任務』との訓示があり、不測の事態に備えなければと……」

「たかなみ」の活動範囲は、オマーン湾、アラビア海北部で、中東地域で日本に関係する船舶の安全を確保し、情報収集体制を強化することが目的とされている。

 だが、トランプ大統領がイランの司令官の暗殺命令を出したことで、イラン側が報復すると宣言。緊張が高まっているため、何が起きるか分からない。

 安倍首相は、エジプトなどを訪問し、自衛隊派遣の了解を取り付けようとしているが、それがイラン側を刺激しないのか、先行きは不透明である。

 与謝野晶子ではないが「君死に給うことなかれ」と祈りたい。日本という国そのものが存続の危機にあるのなら、われわれにも覚悟があるが、わざわざ、中東まで出かけて行くことに何の意味があるのだろう。そう思わざるを得ない。

 ところで、『報道ステーション』の存在感が薄くなっていると思うのは、私だけだろうか。

 その背景には、権力に歯向かうフリーのスタッフたちを、クビにしようというテレ朝の「安倍政権迎合体質」があると思う。

 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)は「テレビ朝日『報道ステーション』 スタッフ契約打ち切りによる『番組解体』を許さない」を1月10日付で発表した。

《今回、契約終了を一方的に通告されたスタッフは、ニュース担当のディレクターを務めていました。中東情勢や沖縄の基地問題、原発、災害、事件報道などに精通したメンバーです。番組の中核スタッフとして、時に政治権力などからの圧力を受けながらも、政治や社会の問題点に斬り込む日本有数の報道番組を支え、日本のジャーナリズムを体現してきました。テレビ朝日は「新たな雇用先を確保する」と説明していますが、今回の強引な労務政策は、番組スタッフ以外にも不安を広げています。》

 この声明は「テレビ朝日社員であるチーフプロデューサーだった桐永洋氏らによるセクシュアルハラスメントの問題」にも触れている。

《『報道ステーション』において昨秋、テレビ朝日社員であるチーフプロデューサーだった桐永洋氏らによるセクシュアルハラスメントの問題が発覚しました。雇用契約上、立場の弱い社外スタッフに対するハラスメントもありました。そうした問題が起きた後に、テレビ朝日が取るべき対応は、加害者を厳罰に処したうえで、スタッフたちをしっかり守ることです。

「人心一新」といって、社外スタッフの入れ替えが強行されれば、「声を上げると不利益を被る」という誤ったメッセージとなりかねません》(今井照容責任編集【文徒】2020年(令和2)1月14日より)

 権力にすり寄るメディアなど、存在する必要がないこというまでもない。

 メディアのトップになったのを、天下でも取ったと勘違いする人間の何と多いことか。そんなことをすれば、安倍官邸にバカにされるだけである。

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