落合博満のレジェンドは長嶋茂雄じゃなかった!? 五輪イヤーに注目したい“陰の主役”たち
#プロ野球 #落合博満 #熱血!”文化系”スポーツ部
野球にもラグビーにも“陰の主役”がいる
また、Amazonプライムでは、2カ月前からナイツをMCに起用したトークバラエティ『プロ野球そこそこ昔ばなし』がスタート。往年のスター選手たちが、パンチパーマにセカンドバッグ、極太金ネックレスをぶら下げ、二日酔いでマウンドに立っていたあの頃(昭和後期)のエピソードをあけすけに語っていく。
でも、こういったネタはあくまでも「野球界のB面」。それはそれで楽しいけれど、やっぱりA面の「さすがプロ野球!」の話題も見たいのだ。そして、YouTubeもAmazonも権利問題で映像は使えないぶん、エピソードトークだけが続くと物足りなさを感じてしまう。
そんな中で始まった“ど直球での振り返り企画”こそ、この『レジェンドの目撃者』。取材力、映像の力、構成力のいずれも素晴らしく、今後のシリーズ化を期待したい内容だった。
さて、そんな番組の最後に「落合にとってのレジェンドは誰?」という質問があった。私はてっきり「憧れの人物」とずっと公言してきた“長嶋茂雄”と答えるものだと思っていたのだが、出てきたのはまったくの予想外……“裏方のスタッフたち”というもの。「支えてくれた人たちには、とてつもない人たちが多い。この人たちに、どれだけ助けられたか」という回答は、とてもいい締めくくりだったと思う。
余談だが、放送の翌日、ラグビーW杯日本代表の活躍を描いたNHKスペシャル『死闘の果てに 日本vs.スコットランド』でも、この「裏方賛美」ともいうべき発言が出てきて驚かされた。その発言とは、スクラムハーフの流大(ながれ・ゆたか) が語った日本躍進の秘訣……「目に見えないところで、目立たないところで働いている選手がいるから、日本のラグビーが成り立っている」というもの。
2020年。オリンピック・パラリンピックで世界のトップ選手たちに光が当たる年。だからこそ、その背後で支えているであろう“無名の人々”や“陰の主役”にも注目していきたい、と思わせてくれた良質の番組たちだった。
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