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週刊誌スクープ大賞

菅官房長官が“殺された”のは必然か? 人望もカネも潤沢ではない男が側近スキャンダルで窮地に

 さて、東京五輪を隠れ蓑にして、役人どもが関係ない施設などにカネをじゃぶじゃぶ横流ししているとポストが報じている。

 19年12月4日に、会計検査院は東京五輪・パラリンピックを巡り、18年度まで国が支出した関連予算の総額が、約1兆6000億円に上ったと発表した。

 大会組織委員会と東京都が見込む事業費と合わせると、関連予算の総額は3兆円を超えるそうだ。

 だが、国や組織委員会、東京都は、大会の総予算は1兆3500億円に収まると発表し、このうち国の負担は1500億円にしかならないというのだ。

 そんなバカな! その裏には、五輪関連施策として、首を傾げざるを得ない事業にまでカネをつぎ込んでいるという疑惑がある。

 中でも目立つのが、水素関連事業費の多さだという。「燃料電池自動車の普及に向けた水素ステーション整備事業費補助金」が256億円、水素自動車を購入すれば補助金を出すために695億円など、多額のカネが経産省から支出されている。

 その他にも錦帯橋ライトアップ500万円、外務省はテレビ番組の英語吹き替え版制作を支援している。

 海外からの国賓を迎える自衛隊員用の特別儀仗服と演奏服を52年ぶりに刷新したなど、五輪を大義にして、カネが注ぎ込まれているというのである。

 世界一コンパクトな五輪という建前は崩れ、かつてない大規模でカネまみれの五輪になることは間違いないようである。

 最後は、現代の菅官房長官についての話である。

 しばらく前までは、ポスト安倍の先頭を切っていたかのように見えた菅だが、自分が押し込んだ大臣らが次々にスキャンダルで首になり、自分の首も危うくなってきた。

 そして仕上げは、中国企業から賄賂をもらっていたことが東京地検特捜部に掴まれ、カジノ推進の担当だった菅の側近の秋元司が逮捕されてしまった。

 悪いことは続くもので、こいつはと見込んだ小泉進次郎が、大臣になった途端、女の問題が堰を切ったように報道され、汚れてしまったのである。

 さらに、国会を閉じた矢先、菅の最大の懐刀といわれていた和泉洋人首相補佐官と厚労省女性審議官との「京都不倫」が報じられたのである。

 ここまでくると、偶然などではない。

 裏に、安倍首相がいるし、安倍から禅譲してもらおうと狙う岸田文雄もいるかもしれない。

 現代によれば、菅は最近投げやりな表情で、「俺も長くやり過ぎたな。こんなに長く官房長官に居座る気はないんだよ」そうぼやいているという。

 菅は人望もカネも潤沢ではない。梶山静六に師事し階段を登りながら、安倍政権で重用された。

 常に誰かの陰に隠れて、仕事し、認められてきたのだ。安倍を陽とすると、菅は陰である。

 ここまで来たことを良しとするべきだろう。安倍同様、菅に代わる人間もたくさんいるのだから。(文中敬称略)

【巻末付録】

 合併号のわりに、両誌ともに力が入っていないように見える。

 まずは現代から。「淫語と文学」。中にある女性器の表現が興味深い。「カトリーヌ嬢」「ひよこ饅頭」「花あやめ」。なかなか奥が深い。

「広瀬アリス」もちろんヌードではない。「今田美桜 水着セクシー」。袋とじ「今宵、『熱海・ほのか』でシースルーコンパニオンと遊ぶ」。懐かしいね、昔はよく遊んだものだった。

 ポストは。袋とじは「マインズALLSTARS 招福ヘアヌードカレンダー」。「渡辺達生 素足のアイドルたち」。「田中道子オンナっぽい」。

 袋とじは、毎度おなじみ「富士出版」の円熟モデル「白い下着の女」。こういうどこにでもいるようなおばちゃんがいいんだよね。

 というわけで、今週はポストがややリードというところだ。

元木昌彦(編集者)

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

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もときまさひこ

最終更新:2020/01/07 12:12
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