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日刊サイゾー トップ > 社会 > 政治・経済  > ゴーン逃亡、犯罪人引渡し条約の弊害

ゴーン逃亡で日本の孤立が浮き彫りに? 「犯罪人引渡し条約」米韓2カ国のみの弊害……米国は69カ国、韓国は25カ国と締結

捜査協力や司法協力を拒まれる可能性も

 さらに、死刑制度を存続させていることのデメリットとして、「日本人犯罪者が死刑制度を廃止している国に逃亡して捉えられ、日本で死刑になる可能性がある場合に、逃亡先の政府が犯人の引き渡しを拒否するケースもあり得るし、捜査協力や司法協力を拒まれる可能性もある」と指摘した。筆者が危惧していたことが現実となってしまった。

 例え日本の司法で裁かれてもゴーン被告が死刑になることはないが、死刑制度の存続を理由に、犯罪人引渡し条約が締結できず、ゴーン被告を国内で裁くことができなくなってしまった可能性は高い。筆者の懸念が現実となってしまったのだ。

 今回のゴーン被告の国外逃亡を契機に、「人権について」「死刑制度について」「司法制度のあり方」について、今一度、国民的な議論を行うべきではないだろうか?

鷲尾香一(経済ジャーナリスト)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」「楽待不動産投資新聞」ほかで執筆中。著書に「企業買収―会社はこうして乗っ取られる 」(新潮OH!文庫)。

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Twitter:@tohrusuzuki

鷲尾香一の ”WHAT‘S WHAT”

わしおこういち

最終更新:2020/01/07 10:59
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