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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > ゆりやん主演ドラマが差別的?

『おっさんずラブ』Pが手掛けた、ゆりやん主演ドラマのタイトルが差別的だとの指摘

ゆりやんレトリィバァ

 1月2日にテレビ朝日系で放送された、ゆりやんレトリィバァ初主演のドラマ『ハゲしわしわときどき恋』。劇団ヨーロッパ企画を主宰する上田誠氏が脚本を担当、プロデューサーは人気ドラマシリーズ『おっさんずラブ』を手掛けたテレビ朝日の貴島彩理氏が務めるなど、豪華な制作陣にも注目が集まった。その一方で、『ハゲしわしわときどき恋』というタイトルについて、問題視する声が浮上している。

 物語は、ケアハウスで暮らす71歳の女性マチコが初恋の相手と再会し、恋をするというもので、ゆりやんはマチコの高校時代を演じた。現在と過去を行き来しながら淡い恋模様をミュージカル調で描いている。

「とてもチャレンジングで個性的な恋愛ストーリーで、内容そのものについてはかなり面白いと評判です。しかし、高齢者の恋愛を描くということで『ハゲしわしわときどき恋』というタイトルにしたことについては、ちょっと問題があるのではないかとも指摘されています。

 やはり“ハゲ”とか“しわしわ”というのは、年齢や容姿に対する差別的ニュアンスを含む言葉。気軽に使って良いものではないですからね。また、“ときどき恋”というのも“高齢者は恋愛をしない”という決めつけに感じられます。内容がすごく良かっただけに、配慮に欠いたタイトルが残念です」(週刊誌記者)

 ちなみに貴島プロデューサーが手掛けた『おっさんずラブ』についても、タイトルが不適切ではないかとの声もあったという。

「男性同士の恋愛を描くということで『おっさんずラブ』というのは、たしかにわかりやすい。でも、ここもやはり“普通のおっさん同士は恋をしない”というニュアンスが感じられるし、タイトルにしたことで、おっさん同士の恋愛が特殊であるかのような意味合いも含まれてくる。

 “男性同士の恋愛を当たり前に受け入れているなら、わざわざ『おっさんずラブ』というタイトルにする必要はなかったのでは?”と指摘するドラマ関係者も。実際、タイトルに『おっさん』という言葉が入っていなくても十分成立しますし、もうちょっと熟考してもよかったように思います」(同)

 そもそもどうして『ハゲしわしわときどき恋』や『おっさんずラブ』といったタイトルになったのだろうか。ドラマ関係者はこう分析する。

「単純に“高齢者の恋愛”や“男性同士の恋愛”であるということが伝わりやすいというのと、インパクトが欲しかったということが、このタイトルになった大きな理由でしょう。なおかつ、コメディータッチな作風であるため、“ハゲ”であるとか“おっさん”といった言葉を自虐的に使うことができると判断したのでは。

 でも、自虐的であれば差別的ニュアンスを含む言葉を使ってもいいかというと、必ずしもそうではない。多様性が認められるべき時代のなかで、マイノリティーの恋愛を正面から描くという目的があればこそ、熟慮してタイトルを付けなければならないはず」

 わかりやすさやインパクトがないと作品に目を向けてもらえないのは間違いないが、今や短絡的にインパクトだけを狙うことが許される時代ではない。テレビ界は安直な発想から脱却する時期を迎えているのだ。

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最終更新:2020/01/09 10:26
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