Jリーグは期待大、日本代表は森保監督次第……2020年のサッカー界はどうなる!?
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2019年の日本サッカー界は、そのシンボルである日本代表に陰りが見えた1年だった。
スタートは決して悪くなかった。AFCアジアカップ UAE 2019では、FIFAワールドカップでの優勝候補国同様、ピークを決勝トーナメントに合わせた、王者を狙った戦いぶりを見せた。グループリーグで苦戦したように見えたのは、コンディションを徐々に上げていくためでもあり、事実上の決勝戦といわれた準決勝のイラン戦を3-0で圧勝。
このまま優勝し、森保一監督に太鼓判を押せると思ったのだが、決勝のカタール戦は1-3で完敗。カタールに研究し尽くされ、操られるかのようなふがいない内容に、エースの大迫勇也は試合終了と同時にドレッシングルームに戻ってしまったくらいだ(参考記事1)。
イラン戦の圧勝とカタール戦の完敗をどのように評価してよいかサッカーライターたちが頭を悩ませる中、日本代表は6月にコパアメリカに乗り込む。初戦のチリ戦は初歩的なミスから失点を重ね、0-4で敗戦を喫するものの、第2戦は優勝候補のウルグアイに対し、真っ向勝負で臨み、2-2の引き分けという結果を残す。南米メディアも注目した第3戦のエクアドル戦は1-1の引き分けで終わり、歴史的な決勝トーナメント進出はならず(参考記事2)。またしても、真価が発揮できなかった。
その後、親善試合などでも、浮き沈みが激しい戦いばかりを続け(参考記事3)、迎えた東アジアE-1選手権。ほぼU-23の人選で2軍の日本に対し、韓国は1.5軍とやや有利ではあった。しかし、その差以上の惨敗を喫してしまう(参考記事4)。
いまや多くのサッカー関係者が、森保監督に懐疑的な目を向けている。2020年は、東京五輪に向けて1月から厳しい目にさらされることになる。
そんな森保ジャパンに引きずられるように、Jリーグでも途中から嫌な空気が漂っていた。
8月には湘南ベルマーレで監督のパワハラ騒動が勃発(参考記事5)、9月には「チャント動画」で話題になっていた女性サポーターが、コアサポーターからの攻撃に追い詰められ、話題となっていたSNSを全削除してしまった(参考記事6)。この件には多くのサッカーライターたちが心を痛め、二度と同じことが起きないようにと本人への取材も試みていたが、「今はそっとしておいてほしい」という意向から実現とはならなかった。
このような暗い話題があったJリーグだが、それは過去の負の遺産でもある。村井満チェアマン(参考記事7)が就任してからのJリーグは明らかに変わった。「JAPANESE ONLY」問題には自身が先頭に立って対応し、旧経営陣とずぶずぶだったスカパー!から「DAZN」(パフォーム)に放映権を変更し、巨額の資金をリーグにもたらした。それに伴い、補強がしやすいように、外国籍枠を増やし、さらに今までは審判のミスは審判個人になすりつけていたが、リーグとしてどのようなサポートができるかにも取り組んだ。その結果が、動画コンテンツ「Jリーグジャッジリプレイ」であり、2020年からのビデオアシスタントレフェリー導入である。
2ステージ制を推し進めた旧経営陣の考え方を刷新する村井チェアマンの改革は、数字にも表れ、19年は観客動員数が歴代最多となる1,141万5,463人を記録している。
「やはりヴィッセル神戸のイニエスタ効果は大きいですよね。さらに、外国籍枠が増えたことで、W杯得点王のビジャも神戸に加入できた。スター見たさにスタジアムが満員御礼になりますし、レベルの高い外国籍選手が増えたことで、試合のクオリティーも上がりました。さらに、村井チェアマンは審判サイドへの理解もあるので、今までの『審判が笛を吹くから試合が止まる』ではなく、『選手もタフになり、それを審判もしっかりとジャッジする』という雰囲気に変わった。徐々にですが、海外リーグや他スポーツに負けない魅力的な試合が増えています」(サッカーライター)
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