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日刊サイゾースペシャル対談

青木真也×cherry chill will「格闘技とヒップホップ」の共通項と「ライブの醍醐味」

ヒップホップのライブ前の雰囲気とすごく似ているなと

撮影=西田周平

青木 これはどの分野の仕事にも言えることなんですけど、「ものを作り上げるときの葛藤」ってあると思うんですよ。例えば格闘技の世界で言ったら、会場に足を運んでくれるファンやお客さんから「たたかれたくない/嫌われたくない」、つまり「賛否が分かれるものを作りたくない環境」という意識が年々高まってきている。僕はそういう“予定調和”は作りたくないんですよ。それと、あえて苦言を呈すると、お客さんの質も落ちてきていると感じているんです。第一試合からメインディッシュを欲しがるし、選手もその気持ちをわかってしまっているから、一試合目からマイクを握りたがる。興行は“パッケージ”じゃないんですよ。お客さんの声は大事だけど、メンタル的には「客のくせにうるせえな」と思っていてほしい。

cherry chill will アーティストのライブにも前菜やメインディッシュの概念はありますからね。今回『ONE』のバックステージを撮影させてもらって、ヒップホップのライブ前の雰囲気とすごく似ているなと感じたんです。緊迫した空気はもちろん、プレッシャーに押し潰されそうなアーティストもいる。でも、最高のパフォーマンスを見せなければいけない、そのために命を削る作業というのは、とても共通していると思いました。

青木 僕の場合、特にピリピリしますからねー(笑)。実は僕、そういう部分でカメラに興味があるんですよ。初めての仕事であっても、距離感を大切にするだろうし、被写体に気圧されてもいけないわけじゃないですか。だから撮影っていうのは根性や技量が備わってないとこなせない仕事なんだろうなって。

cherry chill will 距離感は気を遣いますね。場数を重ねたらそこで生まれる信頼関係もあるので、そこからはいかに間合いを詰めていくかの作業。そして、どこを切り取るか。時々アーティストから言われるんです、「おまえじゃなかったら、ぶん殴ってたわ」って(笑)。

青木 いい話(笑)。

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