「芸能界に媚を売らない」錦戸亮に勇気を与えた加藤浩次のエール
今年9月末、錦戸亮が関ジャニ∞を脱退しジャニーズ事務所からも去った。それからわずか3カ月たらずで、錦戸は自主レーベルを立ち上げソロアルバムをリリース、ファンクラブに5万人以上を集め全国ツアーも完走。そして古巣ジャニーズと親密な関係である地上波テレビへの出演まで叶えてしまった。
錦戸亮は12月23日放送の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)に出演。独占インタビューで独立への心境を語った。
錦戸は独立の理由について、「とりあえず飛び出して全部ひとりでやってみようって。僕自身、めちゃめちゃ歌がうまいとか、めっちゃ踊れるというわけではなかったので、せめて自分自身で紡いだ言葉を自分が作ったメロディーで全部やってみたいなと」と説明。
ソロアルバムの収録曲の作詞・作曲・プロデュースはすべて錦戸自身が行う。「(ソロ転向を発表してから)2カ月弱……2カ月かかってないか、全部作って。ずっと家で、ほとんど缶詰め状態で」「孤独でしたけどね、すごく」と明かした。
また、錦戸は『スッキリ』MCの極楽とんぼ・加藤浩次の“ある言葉”に、とても勇気づけられていたという。
錦戸の独立が発表された9月、加藤は同番組で「錦戸君の決断っていうのは、僕は尊重したいと思います」「錦戸君はこういう形になって、錦戸君の仕事が制限されない世界、世の中であってほしいな」と錦戸へのエールを送っていた。
今回、錦戸が『スッキリ』の独占インタビューに応じたのは、この縁があってのことだったようだ。
錦戸がジャニーズ独立後3カ月足らずで地上波テレビ番組への出演を果たしたことには、驚きの声も多い。「ジャニーズを辞めたタレントは芸能界(テレビ)を干される」というのが定説だったからだ。
2017年9月にジャニーズ事務所を退所した元SMAPで「新しい地図」の香取慎吾、稲垣吾郎、草なぎ剛は、テレビ番組から不自然に排除されてきた。とりわけ日テレは、TOKIOや嵐らの人気番組を抱えており、ジャニーズ事務所との関係が強い局とされている。
『スッキリ』でも「新しい地図」の出演イベントのニュースを取り上げるにあたって3人の姿を切り取るように意図的に編集をし、3人の存在を“なかったこと”のように報じたことがあった。
ところが潮目は変わりつつある。
今年8月、『スッキリ』には元SMAPの香取慎吾が国際パラリンピックのPRのため『スッキリ』に生出演。加藤は香取の生出演に関して「うれしいですね。朝に来てくれるってことは。慎吾ちゃんはずっとパラリンピックのことをやってましたし、実際に競技をいろいろ経験して、選手ともインタビューしてるし。楽しみですよ」と笑顔で話していた。
また、日本テレビの人気番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の年末恒例「笑ってはいけない」特番に、今年は「新しい地図」の3人が出演。正月番組ではテレビ東京系でも『出川哲朗の充電させてもらえませんか』に3人で出演予定だ。
今年はカリスマ的存在だったジャニー喜多川氏が亡くなった。公正取引委員会は芸能プロダクションに目を光らせている。日本財団会長が「新しい地図を干すべきではない」と声明を出した。様々な事象が絡み合い、テレビ局におけるジャニーズタブーは薄れはじめたのかもしれない。
<どんなに辛い事があってもなるべく芸能界に媚を売らない>
錦戸亮は、ジャニーズ時代からプライベートでも親交の深かった元KAT-TUNの赤西仁と立ち上げた共同プロジェクト「N/A」も発表している。2020年5月にハワイでの初ライブを行う予定だ。
ちなみに、「N/A」のオフィシャルサイトで公開された「契約合意書」には、冒頭で<錦戸亮(以下、甲という)と赤西仁(以下、乙という)は共同プロジェクトを進行していくにあたり以下の通り合意する>とのことわりがあり、芸能活動を双方合意のもとで行っていくことをはじめ、ユーモアに溢れた条項が並んでいた。
<陰口三回バレたら契約解除できる>
<週刊誌にとられたら10万円の罰金。ただし2回目以降は倍の額とする>
<明確に意思疎通出来るよう、なるべく大阪弁や英語を使わない事とする>
また、下記の条項もあった。
<どんなに辛い事があってもなるべく芸能界に媚を売らない>
<近年における日本の芸能界の悪しき習慣や、理解に苦しむ忖度を受けたとしても決して諦めず進み続ける>
彼らが芸能界に蔓延る「悪しき習慣」や「理解に苦しむ忖度」にからめ取られることなく、媚を売らずに成功し続けていく姿を、ファンも見たいはずだ。
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