森保監督には戦術がない? 堂安律のコメントから見えてくる「サッカー日本代表の課題」
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あまりにも無策な敗戦だった。東アジアE-1選手権の最終戦を首位で迎えた日本は、2位の韓国に対して引き分け以上で優勝というアドバンテージを持って試合に臨んだ。
しかし、そのアドバンテージをまったく生かすことができなかった。立ち上がりから韓国は3トップ気味にして、日本の3バックにハイプレッシャーをかける。これに対して日本はなすすべもなく、防戦一方に。さらに、警戒していたセットプレーでも韓国に力負け。ポストに二度助けられて失点は免れたが、前半は完全な韓国ペースとなった。そして、ボールを奪われるとバックラインがずるずると下がる癖が直らず、28分にはファン・インボムにミドルシュートを決められてしまう。
後半、優勝するために得点が必要になった日本だが、前からのプレッシングもハマらなければ、攻撃も構築できなかった。シュート数は韓国の半分以下 で、決定機は皆無。むしろ、カウンターからピンチを迎え、76分には絶体絶命のシーンを作られる最悪の展開だった。
なぜ、このような展開になってしまったのか? それをひもとくのが、8日に放送された『密着180日 なぜ森保一は日本代表監督なのか』(フジテレビ系)での、日本代表MF・堂安律のコメントだ。
「たぶん、森保さんは、メチャクチャ戦術あると思うし、僕は。(森保監督は)やりたいサッカーがたくさんあると思うんですが、僕たちの個性を最大限に生かしながら、少しずつ戦術を浸透させていくのが監督のやり方だと思う」
つまり、森保監督は、現時点では日本代表に細かい戦術を用意していないということだ。これについて、サッカーライターに聞いた。
「堂安の証言と、森保監督の言う“ロシアW杯の西野朗戦術の継承”を照らし合わせると、森保監督は守備に対する簡単な約束事しか用意していないと思います。確かに、スペインやブラジルは大枠の戦術を与えて選手の個を生かしますが、それはトップレベルの戦術理解度を持った選手だから。しかし、日本は欧州や南米に比べ、戦術理解度は低い。ロシアW杯では、戦術理解度の高い、スペインでプレーしていた乾貴士と、一時期はマンチェスター・ ユナイテッドにまで上り詰めた香川真司らがいたから功を奏しましたが、それを今後も日本代表のベースにするのは無策と同じです。それこそ、ジーコジャパンと同じ結果になりますよ」
森保監督が細かな戦術を用意していないからこそ、招集した選手の明暗が分かれてしまう。たとえば、戦術理解度の高い大島僚太は輝けたが、戦術理解度が低くイングランドで通用しなかった井手口陽介は消えてしまう。また、チームの骨格がないから、今がピークともいえるJリーグMVPの仲川輝人を生かすこともできない。
堂安の何気ない森保監督批評によって日本代表の内情が明らかになったが、森保監督がこのままのマネジメントを続けるのであれば、解任すべきだろう。
(文=TV Journal編集部)
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