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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 「モンスターアイドル」最終回は?
モンスターアイドルレビュー4

「モンスターアイドル」であらわになった、クロちゃん“お気に入り”の表と裏の顔

裏表のある者同士、クロちゃんとナオ

 クロちゃんからスパイに指名されたアイカは、この日も真面目にスパイ活動に従事する。クロちゃんの仮歌の歌い方を他の候補性が真似し、皆で笑い者にしていたと報告したのだ。

「“良い”って言ってたじゃん、あいつら。女子校だね、こんな感じね。あぁ……そんなこと言ってんのかあ」(クロちゃん)

 その頃、ナオはアイカ以外の候補生を招集し、アイカにしか話さなかったことがクロちゃんに伝わっていたと相談した。「話盛られてそう」「本当のこと言ってるとは限らない」とアイカに対する不信感はまんまと上昇し、その状態でナオは「みんなでタイミングがあったら言いたい」と一致団結を呼び掛けた。

 はっきり言って、怖い。言いたいことがあるなら1対1でやればいいのに、みんなを味方にして からアイカを追い込むナオの算段……。まさしく、クロちゃんが言っていた「女子校だね」を、そのまま見せられている感がある。

 その夜、「クロちゃんに直接言った?」とナオから責められたアイカは、事実を認めた。その理由は「言ったほうがいいのかなと思って、自己判断で」。クロちゃんからスパイを依頼されていたことについて、彼女は口を割らずにいる。こうなると、アイカは吊るし上げられてしまうが……。その瞬間に、クロちゃんが通りかかった。

「だって、アイカは俺のスパイだから。アイカのこと責めるっておかしいから。それによって俺が昨日落としたかって言ったら別に落としてないじゃん。ショックだったけどね。裏と表あるの、ちょっと怖いね」(クロちゃん)

 すかさず、スタジオにいる浜田雅功が「お前や!」とクロちゃんに突っ込む。そう、ここで対峙しているのは裏と表のある者同士。クロちゃんとナオの直接対決が始まった。

ナオ「私たちはクロちゃんに恋愛感情を持っていないとダメなんですか?」

クロちゃん「ううん、別にそうは言ってないよ。言ってないけど、ウソはダメじゃない? ウソつく奴は入れたくないね」

 クロちゃんがウソを咎める図が、あまりにもブーメランになっているのは皮肉だ。しかし、うなずけるところはある。クロちゃんは「自分に恋愛感情を持て」と候補生に呼び掛けたことはなく、「LOVEです」「クロちゃんの1番になりたい」と恋愛感情を持っているふりをしたのはナオからなのだ。そのことを棚に上げ、被害者側に立とうとするナオもなかなかのハートの持ち主である。

 異常な空気の合宿所。なのに、さらに修羅場と化していく。まず、画面には「このあとクロちゃんの行き過ぎた言動があったため一部シーンをカットしてお送りします」というテロップが流れ、不穏なBGMがかぶさった。しゃべり続けるクロちゃん、泣き崩れる候補生たち……という光景だけ公開されたのだ。

 解せない。こんな処理をするのなら、カットしてもよかったはずなのに。わざわざこんな形で放送しているところに、制作陣の「あおりたい!」という意図が感じられる。ちなみに放送直後、クロちゃんは「カットになったとか、なんなのぉー(;ω;)  もしも、万が一、モンスターアイドルがDVDになる事があったなら、カットのシーンを特典映像で入れて欲しい」とツイートしている。モンスターという役割に忠実な彼のプロ根性も、隠し切れなくなりつつある。

 あと、もしもクロちゃんの言う通り、このシーンがDVDで特典映像になるのなら、危ない素人にキレた板東英二を早送りで処理した回(6月12日放送「中継先にヤバめ素人が現れてもベテランリポーターなら華麗にさばける説」)の映像も一緒に収録してほしいものだ。

 こんな地獄絵図の中、「それでは本日の脱落者の発表をします」とクロちゃんは追い打ちを掛けにいく。意外にも、この日の脱落者はヒナタだった。

「もうちょっとかわいらしい感じがいいなと思ったんで。ヒナタはかわいいというよりはカッコいい系のほうが似合いそうだったから、ちょっと僕の思っているアイドル像とは違いましたね」(クロちゃん)

 脱落者に関して、いつも納得できる理由を根拠にしているのが無性に腹立たしい。ただ、ヒナタを落とした決断には、実は重大な意味が含まれていた。キスをするなど全力の色仕掛けでアピールしてきたヒナタが落とされたということは、「クロちゃんに恋愛感情を持っていないとダメなんですか?」というナオの問いが正式に否定されたことになるからだ。恋愛感情を持っていても落とされることはある。どうも、プロデューサーとしてクロちゃんは全員をガチでチェックしている節があるのだ。

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