iPS細胞・山中教授を恫喝した首相補佐官とバツイチ女性官僚の人目を憚らない公私混同ぶり
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
今週のフライデーのメイン記事はこちらだ。12月4日、東京・西新宿で、「はとバス」が停車中のハイヤーに乗り上げ、運転手を死亡させてしまった。
事故を起こした運転手の罪は免れないが、その背景には、1日16時間、月に25日勤務することもある過酷な労働環境にあると、「はとバス」に長年勤め、昨年退職した元ドライバーが告発している。
彼の場合、朝7時に出勤して小学生を乗せ15時までツアー。その後、夕方からは定期観光ツアーに出て、戻ってくるのは22時半過ぎ。バスの清掃をして家に帰るのは24時ごろ。翌朝は8時に出勤しなければいけなかったという。
先の事故を起こしたドライバーはインフルエンザに罹っていたといわれるが、体調を崩しても、予備のドライバーがいないため、管理職が代わりに運転することになる。彼らはそれが嫌なため、きつい口調で責められるから、いい出すことができないそうだ。
国土交通省が定めたルールによると、ドライバーの1日の拘束時間は原則13時間以内、1ヵ月で260時間が限度だ。だが、フライデーが入手した今回事故を起こしたドライバーの月の拘束時間は300時間を超え、1日の拘束時間が13時間を超える日が10日もあったという。
最近は、京都や広島などへ行く長距離バスが増え、中には個室付の豪華なものもある。一時は居眠り運転や飲酒運転で事故を起こすケースが相次いだ。バス会社は、ドライバーの体調管理に万全を期すのは当然だが、どうやら徹底されていないようである。年末年始は長距離バスの繁忙期だ。心配である。
私は演歌が好きだ。昔、知り合いの女性たちに、男心を知りたかったら演歌を聞け、男が女に求めている“いい女”像は演歌の中にあるといっていた。だが、氷川きよし(42)が同性愛をカミングアウトしてからは、演歌のイメージが変わってきたように思う。
新潮で氷川が、子どもの頃、「ナヨっとして女の子っぽかったから、よく、『オンナ!』とか『オカマ!』っていじめられて苦労した」と話している。
演歌というのは様式美だが、「『演歌の王道』を歩んで欲しい、男らしく生きて欲しいって言われると、自殺したくなっちゃうから、つらくて……」と赤裸々に告白している。
デビューして20年経って、「今みたいに自分に素直に生きるようになってからはすごく幸せ」だそうだ。「日本中のみんなが、『氷川きよし』ってどこかアレしているけど、ああいう人みたいに生きていけるかも、頑張れるかもって思ってもらえばいい」
性的マイノリティが味わってきた哀しみや喜びを唄った、氷川の「演歌」を聞いてみたいものだ。
今週の第1位は、文春の高齢者不倫。こういうのを類は友を呼ぶというのであろう。親が公私混同を屁とも思わないから、その威を借る連中も、部下の女性と不倫をしても何とも思わない。
親とは安倍首相のことである。一国の首相が、功労のあった人たちを招いて、感謝するのが本来の趣旨なのに、自分の選挙区の人間を大勢招いて、選挙のための事前運動をやるなど、あってはならないことだ。
だが、そのことがばれても、説明責任を果たさないで、国会も延長せず、逃げてしまうというのは、どう考えてもたちが悪い。
その部下たちは、親のやり方を見て学ぶから、公私混同など屁の河童だ。
文春が、老人と中年女との人目を憚らない熱々ぶりを激写している。老人は安倍政権発足から約7年に渡って首相補佐官を務め、菅官房長官の懐刀といわれる和泉洋人(66)。女は和泉が初代室長を務める「健康・医療戦略室」のナンバー2で、厚労省大臣官房審議官も併任するバツイチのシングルマザー大坪寛子(52)である。
文春は、この2人が銀座の蕎麦屋や丸の内のレストランでいちゃついているところを目撃&激写している。8月9日には、2人して京都まで出張し、河原町や貴船神社周辺を歩いたり、手をつないでそぞろ歩いているところも撮っているのだ。
それも、その前に京都大学のiPS細胞研究所に、山中伸弥所長(57)を訪ね、突然、「iPS細胞ストックへ来年からは国費を出さない」と恫喝していたというのである。
事の経緯について、山中所長はこう文春に話している。1年ほど前に財団法人をつくる話を進めていて、文科省は認めてくれていたが、戦略室から承諾してもらえなかった。そこで、今夏、和泉補佐官のところへ行って説明したところ、「財団より会社にしたほうがいい」「iPSに支援が偏重している」といわれ、その件は大坪に任せているから彼女を行かせるといわれたという。
そうしたところ、和泉も一緒に来て、「『来年からストック事業には国費は出しません』とのことだったので、非常に驚いた。だが、公の場で専門家の議論で決まった話とずいぶん変わってしまった話なので、このままでよいのだろうか」と思い悩み、11月11日に会見を開き、備蓄事業は文科省の有識者会議で評価され継続が決まったのに、「一部の官僚の方の考えで、国のお金を出さないという意見が入ってきた。いきなりゼロになるのが本当なら、相当理不尽だ」と泉・大坪を痛烈に批判したのである。
これを複数の全国紙が報じたため、結果的に予算削減は見送られる見通しになったようだ。
権力を笠に着る男を手玉に取り、大坪は、専門誌で「iPS細胞への補助金なんて、私の一存でどうにでもなる」と放言したり、「健康・医療推進本部」の予算を、トップダウンで約88億円もの予算配分を決め、この予算の8割近くを自分の担当分野にしたといわれている。
だが、したたかな2人は、文春の直撃にも慌てず、京都・貴船神社に行ったことも認め、手をつなぐこともある? と聞かれても、「あったかもしれない。『頑張ってるね』って感じで」と動じていない。
女の方も、男女の交際ではない? と聞かれ、「男女って…(和泉氏は)だいぶおじいちゃんですよね。いくつだと思う?」。ハグをしたり手を握ったりしていたが、「身体のことで、医者として、いろいろ任されているところはありますよ」、昨日(12月7日)も丸ビルに一緒に行かれた? 「あ、そうでしたっけ。仕事のついでなんですよね」と、さすがの文春もカエルの面にションベン状態である。
だが、2人の大きな誤算は、ノーベル賞受賞者を怒らせてしまったことである。もはや取り返しはつくまい。(文中敬称略)
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