『天気の子』中国市場では苦戦 公開1カ月で『千と千尋の神隠し』を下回る結果に
【おたぽるより】
11月1日から中国でも劇場公開が始まった『天気の子』は予想通りの人気作となっています。前売り券だけで日本円で3億円近くを売り上げたことが話題になっていましたが、上映から一週間で興行収入は1億8000元(約15億円)と越える作品となりました。その後も興行収入は右肩上がりです。
ところが、上映から17日目での興行収入は2億7000万元となり、『君の名は』の5億6700万元には及ばなかったことも明らかになっています。
中国メディアでの論評を見ると、中国における日本のアニメ映画の市場の小ささを指摘する声があります。『名探偵コナン』や『ONE PIECE』のような作品は中国でも人気ですが、それでも興行収入は2億元程度に止まっています。
その理由として指摘されるのが、中国における2Dアニメの人気の凋落です。今年、日本でもにわかに注目を集めた中国産の劇場アニメ『罗小黑战记』は、現在までに興行収入3億元を突破していますが、人気作でも2D作品であればこれが限界とも指摘されています。
なお11月末時点の、中国国内で公開されたアニメのチケット売上ランキングは次のようになっています。
哪吒之魔童降世:49.72億元
ライオンキング:8.29億元
熊出没·原始时代:7.14億元
千と千尋の神隠し:4.86億元
アナと雪の女王2:4.02億元
「《哪吒》都快破50亿了,为啥说5亿还是国产动画的一道坎?」より
このように中国市場では、2Dアニメはどんなにクオリティが高くても、5億元が天井であることが明らかになりつつあります。
いまだ日本国内においては劇場用アニメは好調なビジネスです。しかし、一歩海外に出た途端、万人が受け入れるジャンルにはなっていないのかもしれません。上記の数値では公開から日にちの経っていない『アナと雪の女王2』の数字が低くなっていますが、これがどのように伸びていくかも気になるところです。
(文=中国ニュース取材班)
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